»
集い
「集い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
集いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
一様の姿を示しぬ、 渾沌と名づくる荒涼なる混乱にてありし。 重きものの中に罪深く
集いて隠れしは 後の世に起りし争闘の萌芽なりき。 日の神は未だその光を世に現わさ....
「多神教」より 著者:泉鏡花
鉄槌を落し、釘を溢す――釘は?…… 禰宜 (掌を見す)これに。 神楽の人々、そと
集い覗く。 神職 即ち神の御心じゃ――その御心を畏み、次第を以て、順に運ばねば相....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
も通らず、おさなきものは懸念なく踞居てこれを拾いたり。 あそびなかまの暮ごとに
集いしは、筋むかいなる県社|乙剣の宮の境内なる御影石の鳥居のなかなり。いと広くて....
「絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
が恋しくなるものである。まして結綿や唐人髷などに結った娘達が、四五人|雪洞の下に
集い寄って、真赤な桜炭の上で手と手が寄り添い、玉かんざしや箱せこの垂れが星のよう....
「面会」より 著者:織田作之助
く身構えて、つまり見張りの役をしていたのだ。ほかの兵隊達は皆見送人と、あちこちに
集いながら団欒しているので、自分がその見張りの役を買っているのだと、彼は淋しい顔....
「レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
若様が気高い姿を楽堂の中央へ現わして、壇上へお上がりになろうとお進み遊ばした時、
集いあつまった諸国の騎士、音楽家の人々や祝歌を歌おうと召し寄せられた小供等の視線....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
ようなことですから。 私は語る友もなく侘しい新年を迎えて、あなたがたの東京での
集いを少しお羨ましく思っています。いずれ手紙は出しますが、みな様によろしく伝えて....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
び集めたのは、力も人の一倍、働らきも人一倍でおじゃるゆえ、わざわざえりすぐってお
集いを願うたのじゃ。それゆえ、ぜひにもこの方々でのうては役に立たぬ。それとも――....
「玩具」より 著者:太宰治
やがてころりと仰向きに寝ころがった。おおぜいのひとたちは祖母のまわりに駈《は》せ
集い、一斉に鈴虫みたいな細い声を出して泣きはじめた。私は祖母とならんで寝ころがり....
「もの思う葦」より 著者:太宰治
な絵はがきよりも浅草仲店の絵はがきを好むのだ。人ごみ。喧噪。他生の縁あってここに
集い、折も折、写真にうつされ、背負って生れた宿命にあやつられながら、しかも、おの....
「懶惰の歌留多」より 著者:太宰治
笑いものであった。沼の水を渡って来る風は、とても臭い。 五人のもの、毎夜ここに
集い、句会をひらいているというのである。私の自転車の提灯の火を見て、さては、狐火....
「東上記」より 著者:寺田寅彦
情もうれし。盃一順。早く行て船室へ場を取りませねばと立上がれば婢僕親戚|上り框に
集いて荷物を車夫に渡す。忘れ物はないか。御座りませぬ。そんなら皆さん御機嫌よくも....
「半日ある記」より 著者:寺田寅彦
たり。門を入れば萩先ず目に赤く、立て並べたる自転車おびたゞし。左脇の家に人|数多
集い、念仏の声洋々たるは何の弔いか。その隣に楽焼の都鳥など売る店あり。これに続く....
「自転車嬢の危難」より 著者:ドイルアーサー・コナン
もかも面白くゆきそうでした。カラザースさんは、大へん親切で、音楽もよく解り、夕の
集いはとても愉快でした。そして土曜日土曜日には、私は町の方の母のところに帰るので....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
ちおおいて、父の膝にうつむきたり。 七月七日の夕べ、片岡中将の邸宅には、人多く
集いて、皆|低声にもの言えり。令嬢浪子の疾革まれるなり。 かねては一月の余もと....