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集む
「集む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
集むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「駈込み訴え」より 著者:太宰治
つかわ》されたる人々を石にて撃つ者よ、牝鶏《めんどり》のその雛《ひな》を翼の下に
集むるごとく、我なんじの子らを集めんと為《せ》しこと幾度ぞや、然《さ》れど、汝ら....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
よ》を積る粉雪《こゆき》をぴんと撥《は》ねる力もある。十目《じゅうもく》を街頭に
集むる春の姿に、蝶《ちょう》を縫い花を浮かした派出《はで》な衣裳《いしょう》も着....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
サレム、予言者たちを殺し、遣されたる人々を石にて撃つ者よ、牝鶏のその雛を翼の下に
集むるごとく、我なんじの子どもを集めんと為しこと幾度ぞや」という所まで読んで、思....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
初めねばならぬという滑稽且つ、悲惨な順序に陥ってしまったのみならず、その寄附金を
集むべく種々奔走の結果、予定の二千円のやっと半額程度しか集まらず、製作者津上氏が....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
岡嶺雲氏、この二人はもう亡くなった。文学の専門家で、傍らいろはたとえの如き俚諺を
集むるを楽みにしていた、藤井|紫影《しえい》氏は、今も京都大学の教授となっている....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
、無茶苦茶に車の上に積まれていた。けれども、嫌悪《けんお》すべきものもこれを多く
集むる時には、ついに一種の結合の力を生ずるのが常である。不幸なるものもこれを加算....
「言葉の不思議」より 著者:寺田寅彦
と関係があるとの説もあるようであるが確証はないらしい。英語の autumn が「
集む」と似ているのはおもしろい。これはラテンの autumnus から来たに相違....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
はなはだ弱い。しかし思慮するに参考とすべき種々の観察を下し、あるいはこれが材料を
集むることは決して男子に劣《おと》るものでない。 かつてある学者の言《げん》に....
「学者安心論」より 著者:福沢諭吉
するものなり。 たとえば政府にて、学校を立てて生徒を教え、大蔵省を設けて租税を
集むるは、政府の政なり。平民が、学塾を開いて生徒を教え、地面を所有して地代|小作....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
るがごとし。私にありては智なり、官にありては愚なり。これを散ずれば明なり、これを
集むれば暗なり。政府は衆智者の集まるところにして一愚人の事を行なうものと言うべし....
「妖怪学」より 著者:井上円了
見れば、その方に注意を引かれ、耳外に声を聴けば、その方に精神を移し、思想を一点に
集むること難きをもって、したがって発明、工夫をなすこと難し。ゆえに、人もしその心....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
》れの半死人にあらざれば満足せられざるに至れり。国貞と春信とを一堂の下《もと》に
集むれば誰《たれ》か時勢の推移に驚かざらんや。 三 鈴木春信は可憐なる年少の男....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
いう程に惚れ込んでしまった。そこでまず上の方の勢力をツァンニー・ケンボそれ自身に
集むることが充分に出来た。
その上チベットでは最も勢力のあるのは坊主社会である....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
わが国にて布施と称するものに同じ。 礼拝のときには、いずれの寺にても必ず賽銭を
集むるを例とす。寺の世話人、礼拝の終わりに賽銭箱(もしくは袋)を出だし、おのおの....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
、予が如き頑魯の者は豈に敢てせんや。その故に念仏の一門によりて、聊か経論の要文を
集む。之を披いて之を修せば、覚り易く、行じ易からん」と説き、下層民の依るべきもの....