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「集散〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

集散の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
女類」より 著者:太宰治
おかみさん、ここへも何か食べるものをくれ。しかし、少くとも僕は、他人の夫婦の離合集散や恋愛のてんまつなどに、失敬千万な興味などを持つような、そんな下品な男でだけ....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
《あり》のように這《は》いむらがる自動車、その向うに流るる電車の行列、煙のように集散する人、その又向うに数万の電気を点《とも》して、大空を蔽うて立つ数個の大ビル....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
屋に頼みたい、そのことはもう四、五年も前から、下海道辺の問屋でも今渡(水陸荷物の集散地)の問屋仲間でも、荷主まで一緒になって、みんな申し合わせをしたことよなし。....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
たことは実に遺憾とするところでありますが事情まことにやむを得ません。おもうに離合集散は人生のつね、あえて悲しむに足らざることであります、ただ、諸君にして私を思う....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
先生に、よろしくね」 青木は思わずホッとして、のぼせた頭に、血がクラクラと離合集散、彼は冷汗をふいて、冷茶をグッと一パイのみほした。 「ヤ。どうも、ありがとう....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
まで、こんなに工場なしの大都市があることを私は考えていなかった。 これを物資の集散地というのかね。また地方官庁所在地かね。むかしは二師団所在地、つい先ごろまで....
茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
に快適を旨とするのである、目に偏せず、口に偏せず、耳に偏せず、濃淡宜しきを計り、集散度に適す、極めて複雑の趣味を綜合して、極めて淡泊な雅会に遊ぶが茶の湯の精神で....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
肥沃と称せられる一角に位置する約百二十戸ばかりの部落の、いわばこの地方の物資の小集散地であった中郷にもその波頭は用捨なくやって来て、ことにこの部落の、それこそ旧....
人工心臓」より 著者:小酒井不木
宙及び人類の生成について考え万物の本源を地水火風の四元素に帰し、この四元素が離合集散して万象を形成して居るのだという所謂機械説を樹てたのであります。 ところが....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
、心あての俳友は大病、思いがけないその兄の内へともなわれる……何となく人間の離合集散に、不思議な隠約があるように思われて。――私は宿で、床の上で、しばらく俯向い....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
れなくなった。そこで哈爾賓を中心として北満一帯東蒙古に到るの商工業、物産、貨物の集散、交通輸送の状況等を細さに調査した後、終に東清鉄道沿線の南満各地を視察しつつ....
東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
于※国(コータン)であるとかいうような文化国ができ、楼闌、敦煌というような文化の集散地が出来ました。戈壁沙漠を渡り切って瓜州、蘭州を通って、真っ直ぐに東の方に向....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
父子同棲するも、子長ずれば別に船を設けて分家せしむ。夜間は岸辺に集まるも、昼間は集散常なし。これを遠望するに、無数の木葉の江上にうかぶがごとし。その動くや男子櫓....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ものが優者たる資格を得る事となるであろう。 右の如く発展をしながら各集団の間に集散離合が行なわれてその数を減じ、恐らく二個の勢力に分れ、その間の決戦戦争によっ....
黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
から室堂方面にかけては例年と変りはないようである。多数の噴湯丘を取り巻いて、離合集散する曲線と化した地獄谷内部の残雪のむれは、依然として縄紋土器に見られるような....