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集散地
「集散地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
集散地の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
屋に頼みたい、そのことはもう四、五年も前から、下海道辺の問屋でも今渡(水陸荷物の
集散地)の問屋仲間でも、荷主まで一緒になって、みんな申し合わせをしたことよなし。....
「縮図」より 著者:徳田秋声
は、太平洋に突き出た牡鹿半島の咽喉を扼し、仙台湾に注ぐ北上河の河口に臨んだ物資の
集散地で、鉄道輸送の開ける前は、海と河との水運により、三十五|反帆が頻繁に出入り....
「東京ロマンティック恋愛記」より 著者:吉行エイスケ
露天の夜だってたえ忍ぶことができる、浪速へなりと、上海だって、街のエロチシズムの
集散地へなりと、こころのままに行くことができる。 前髪に蝶結びのリボンを巻いた....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
る! やはり、皮くさい男と女と子供。 クラスノヤルスク――エニセイ河。豚の毛の
集散地。人もかなり住んでる。 アウチンスク――白樺にかこまれた町。 タイガ―....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
まで、こんなに工場なしの大都市があることを私は考えていなかった。 これを物資の
集散地というのかね。また地方官庁所在地かね。むかしは二師団所在地、つい先ごろまで....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
十五世紀中頃に、フランドルのブルウジュは、ヨオロッパの北方と南方との間の貿易の大
集散地であった。十六世紀の初頭にはその商業はアントワアプの競争の下に衰頽し始めた....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
肥沃と称せられる一角に位置する約百二十戸ばかりの部落の、いわばこの地方の物資の小
集散地であった中郷にもその波頭は用捨なくやって来て、ことにこの部落の、それこそ旧....
「東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
于※国(コータン)であるとかいうような文化国ができ、楼闌、敦煌というような文化の
集散地が出来ました。戈壁沙漠を渡り切って瓜州、蘭州を通って、真っ直ぐに東の方に向....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
、晴れ。朝六時、サンパウロに着す。人口二十八万あり。当地第一の物産たるコーヒーの
集散地なり。この地方にコーヒーを培養せしは今より二、三十年前にして、その原種はア....
「ゲテ魚好き」より 著者:火野葦平
で、下関がその産地であることは有名だが、別に下関付近でとれるためではない。下関が
集散地になっているだけで、河豚は瀬戸内海はもちろん、玄海灘でも、どこの海でもとれ....