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雇い人
「雇い人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雇い人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
って行くばかりであった。 神田岩井|町《ちょう》の山卯《やまう》という材木屋の
雇い人に喜平という若者があった。両国の野天講釈や祭文《さいもん》で聞きおぼえた宮....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
るどころか、家人のものもめったにあげませぬ。この下がてまえども家族の居間に寝間、
雇い人どもは向こうの別棟でござります」 「その
雇い人はいくたりでござる」 「まず....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
も強く当る。 「気が強うて困ります」とは、その母が僕にかつて言ったことだ。まして
雇い人などに対しては、最も皮肉な当り方をするので、吉弥はいつもこの娘を見るとぷり....
「蠅男」より 著者:海野十三
った父親ドクトルに連れ立って会いにきたものであることが分った。 帆村の名刺も、
雇い人の手で二階の研究室にいるドクトルに通じられたが、その返事は、逢うには逢うが....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
たしの記憶しているところでは、一度も東向きの窓を明けたことはなかった。北隣りには
雇い人の口入屋があった。どういうわけか、お玉さんの家とその口入屋とはひどく仲が悪....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
で二人のロシヤの海軍士官が殺され、同じ年の十一月の夕には港崎町のわきで仏国領事の
雇い人が刺され、最近には本町一丁目と五丁目の間で船員と商人との二人のオランダ人が....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
、われわれの部屋の机の抽斗にはいっているのだが、何分にも秘密の使いだから弁護士や
雇い人を出してやるわけにいかないのだ。私は部屋を出るときに厳重に錠をおろしてきた....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
三人は近村の山林の巡回に出ているのとで、当時ここに住んでいるのは関井さんの夫婦と
雇い人の六助じいやと、ほかに五人だということでした。 「わたくしもここへ来てから....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
急くので、わたしはひとまず我が家へ戻るやいなや、日ごろ自分が信用しているFという
雇い人を呼んだ。彼は年も若いし、快活で、物を恐れぬ性質で、わたしの知っている中で....
「恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
いるが、主人が江戸者で客あつかいに馴れているので、なかなか繁昌するという。お安が
雇い人であれば、その主人に掛合うというすべもあるが、本人が主人では苦情を持ち込む....
「再度生老人」より 著者:佐左木俊郎
の人になら、向くこともあるじゃ。」と老人は言った。 すると焼和尚は、厭な厭な、
雇い人からやり込められた主人のように、むっとしてしまって、すっかり黙りこくってし....
「玉振時計の秘密」より 著者:小酒井不木
室を選ぶことにしました。佐久間氏は六十近い年輩でありながら、独身生活をしていて、
雇い人の老婆と二人きりの暮らしであったからであります。 それに、支配人の自宅の....
「城」より 著者:カフカフランツ
ようなことだ! あのかたたちが助けを呼ぶなんて! 亭主もおかみもこの宿のすべての
雇い人たちも、ずっと前にかけつけていたら、もし呼ばれもせずに、朝、ただ手伝いして....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
者をかぞえて、それには官吏だの、従僕だの、大商店や大銀行の香水の香のぷんぷんする
雇い人だの、鉄道の金ボタンをつけた
雇い人だの、その他もっとも悪いブルジョワよりも....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
あった。われわれはこれをぶちこわして強引に工場へ入ったところ、会社側も負けじとお
雇い人夫を動員、トビ口やコン棒を振上げ襲いかかってきた。あわや血の雨の降る大乱闘....