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雑器
「雑器〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雑器の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「骨董」より 著者:幸田露伴
いいが、とにかくに骨董ということは、貴いものは周鼎漢彝玉器の類から、下っては竹木
雑器に至るまでの間、書画|法帖、琴剣鏡硯、陶磁の類、何でも彼でも古い物一切をいう....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
稲荷神社で有名な笠間は、窯場のある所であります。筑波山を真近くに見ます。昔から
雑器を焼きましたが、徳利や蓋附壺などに見るべきものがあります。水戸は徳川三家の居....
「民芸とは何か」より 著者:柳宗悦
の、何処にでもあるもの、それが民藝品なのです。それ故恐らくこれに一番近い言葉は「
雑器」という二字です。昔はこれ等のあるものを雑具とも呼びました。 したがってか....
「日本民芸館について」より 著者:柳宗悦
派」等と得意で揶揄する人まで出ました。私達が様々な美しい民器を取り上げた時、また
雑器に見出される美を説いた時、しばしば嘲弄をさえ受けたものです。今は事情が変りま....
「京都の朝市」より 著者:柳宗悦
ことに便利を感じた。「下手」とは、ごく当り前の安ものの性質を示し、従って民器とか
雑器とかいう言葉に当る。恐らく文字でこの俗語を書き、その性質を述べたのは私達が最....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
も思う。見れば、細工場の片隅には、戸板をおいてそれへ皿、瓶、酒盃、水入れのような
雑器に、安い値をつけて、清水詣での往来の者に傍ら売っているのである。――これほど....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
よくよく、ひとみをこらさねば内のもようは分らない。小さい灯皿。そして櫓やら網やら
雑器などが鼠の巣みたいなワラの中に、骨と皮ばかりなひとりの翁が虚脱したような眼で....