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雑種
「雑種〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雑種の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
なかには現にもう現われている種族があるといって……、アルゼンチン人の大部分である
雑種児の血と、いま同国の南部、パタゴニア地方で、絶滅に瀕しつつあるパタゴニア人の....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
に対する哲学者の態度/キューヴィエーの大変動説/これに関するフレッヒの意見/生物
雑種の生成に関するロェブの研究/生命の消失に及ぼす温度の影響に関する新研究/原始....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
る。裾を蹈んで頭を叩けば、ただこの一座山のごとき大奇巌は月界に飛ばんず形。繁れる
雑種の喬木は、梢を揃えて件の巌の裾を包んで、滝は音ばかり森の中に聞えるのであった....
「善悪両面鼠小僧」より 著者:国枝史郎
そう云う気風が残っている。 女房のお松は二十三四、いわゆる小股の切れ上った女、
雑種ではない正味の江戸者、張があって愛嬌があってそうして頗る人使いが旨い、若衆と....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
ていると、若い女の乞食が来て手の中を乞うたというものだ。と見ると女の容貌が微妙な
雑種を呈していて氏の好奇心をそそったので、そのまま家へ連れて来て女中に使っている....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
田にと何回となくくり返すうちに、色や顔の出来が秋田に近づいてくるのだそうだ、この
雑種は繁殖力が旺盛だし、テンパーに強い。そして仔犬の時だけはホンモノの秋田よりも....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
殖率が低くなって絶滅を辿るのみであるという。そこで、大館でも、秋田犬と称して大概
雑種を製造、ハンバイしており、また三川秋田と称して、三川犬と秋田犬との交配種が全....
「百喩経」より 著者:岡本かの子
なは大して気にも留めなかった。一つはこの案内者の見かけが平凡でそこらにざらにある
雑種のアラビア人とちっとも違わないし、その上相当に狡くもあったのでただ出鱈目をい....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
の行衛知れずになった犬というはポインターとブルテリヤの醜い処を搗交ぜたような下等
雑種であって、『平凡』にある通りに誰の目にも余り見っとも好くない厭な犬であった。....
「西航日録」より 著者:井上円了
よび土人群れを成し、その間に欧米人あり、インドおよび諸島の人民ありて、黄赤黒白の
雑種を一場に見ることを得たるは、その最も奇観とするところなり。シンガポールおよび....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
多非人解放の際には、全国で穢多二十八万三百十一人、非人二万三千四百八十人、皮作等
雑種七万九千九十五人とあります。この皮作はやはり穢多の仲間です。これは維新前に於....
「特殊部落の人口増殖」より 著者:喜田貞吉
を廃した際の数を見るに、エタ二十八万〇三百十一人、非人二万三千四百八十人、皮作等
雑種七万九千〇九十五人、合計三十八万二千八百八十六人とある。この中非人と言われた....
「梟の眼」より 著者:大倉燁子
ど、春樹は身内がすくむような気持がした。日本人だろうか、西洋人だろうか、あるいは
雑種児かも知れないが、いずれにしても不思議な魅力を持つ眼である。 世界的のスリ....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
時の数を見ると、エタの数が二十八万三百十一人、非人の数が二万三千四百八十人、皮作
雑種七万九千九十五人、合計三十八万二千八百八十六人とある。この中には後にほとんど....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
明治四年に内地の住民約三千三百万、いわゆるエタの数が約二十八万三百、そのほか非人
雑種の者をことごとく集めたところで、三十八万を越ゆること、そう多くはなかったので....