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「雑記〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

雑記の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
一房の葡萄」より 著者:有島武郎
あか》で真黒《まっくろ》になっているあの蓋《ふた》を揚《あ》げると、その中に本や雑記帳や石板《せきばん》と一緒になって、飴《あめ》のような木の色の絵具箱があるん....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
郎屋の跡だというあたりには、桑の葉が一面に暗くそよいでいた。(大正3・8) 温泉雑記 ことしの梅雨も明けて、温泉場繁昌の時節が来た。この頃では人の顔をみれば、....
姉川合戦」より 著者:菊池寛
けの小笠原であるから、武功の士多く、姉川に於ての働きも亦格別であった。 (『武功雑記』に、「此度権現様小笠原与八郎を先手に被せ付けられ候。与八郎下心に挾む所あり....
蘆声」より 著者:幸田露伴
で、自分は其処の水際に蹲って釣ったり、其処の堤上に寝転がって、たまたま得た何かを雑記帳に一行二行記しつけたりして毎日|楽んだ。特にその幾日というものは其処で好い....
白椿」より 著者:海若藍平
が済むと、筆入やカバンを奇麗に掃除して、鉛筆を上手に削って、時間表に合せた書物や雑記帳と一所に入れて机の上に正しく置きました。それから机の抽斗をあけてキチンと片....
くろん坊」より 著者:岡本綺堂
一 このごろ未刊随筆百種のうちの「享和雑記」を読むと、濃州徳山くろん坊の事という一項がある。何人から聞き伝えたのか知ら....
妖婦」より 著者:織田作之助
ところが四年生になって間もなくのある日、安子は仕立屋の伜の春ちゃんの所へ鉛筆と雑記帳を持って行き、「これ上げるから、あたいの好い人になってね」そう言って春ちゃ....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
の末辺にもせよ、近くに山もないに野猪が飛び出すか知らん。(もっとも、『十方庵遊歴雑記』に向嶋の弘福寺が境内寂寞としてただ野猿の声を聞くという記事があるが、奥山の....
明治時代の湯屋」より 著者:岡本綺堂
明治時代の湯屋について少しく調べたいことがあったので旧い雑記帳を引っくり返したり、旧い記憶を呼び起したりした。その時代の銭湯と今日のいわ....
遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
け出で、眼前に顕るる。近来の快心事、類少なき奇観なり。 昔より言い伝えて、随筆雑記に俤を留め、やがてこの昭代に形を消さんとしたる山男も、またために生命あるもの....
読書雑感」より 著者:岡本綺堂
で、これまでにあまりひどい目に逢ったこともなかったが、震災のために、多年の日記、雑記帳、原稿のたぐいから蔵書一切を焼き失ったのは、一生一度の償い難き災禍であった。この恨は綿々として尽きない。....
十番雑記」より 著者:岡本綺堂
稿類を相当に見出した。いずれも書き捨ての反古同様のものであったが、その中に「十番雑記」というのがある。私は大正十二年の震災に麹町の家を焼かれて、その十月から来年....
長吏名称考」より 著者:喜田貞吉
というものがあったらしい。そしてそれが配下の非人を取締っていたものらしい。「見聞雑記」に、弘治二年文書に上州平野村長吏九郎左衛門、小田原長吏太郎左衛門訴訟の事が....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
の政教関係論にいたりては、他日別に編述することあるべし。 一、この書、むしろ洋行雑記にして、宗教、風俗のほかに種々雑多の事項を混入せざるにあらず。そのうち往々政....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
由小路家は京都を没落して、子孫備中に沈淪したと『新芦面命』にある。しかるに『貞丈雑記』には、その後裔奈良に存し、幸徳井と称する由にみえている。あるいは双方に分か....