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雛僧
「雛僧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雛僧の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ら、むらがり集っている講中信者の間をかいくぐって、並び宿坊の方へ境内を急いでいた
雛僧を見つけると、まことに言いようもなく鷹揚でした。 「有難く心得ろ。江戸への土....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
つたゝいたが、一向出て来ぬ。四つ五つ破れよと敲く。無作法の響がやっと奥に通じて、
雛僧が一人出て来た。別に宝物を見るでもなく、記念に画はがきなど買って出る。
雲....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の通路に当る油坂。昔は、そこを廊下で通《かよ》っていた。いつの頃か、学寮に篤学な
雛僧《すうそう》があって、好学の念やみ難く、夜な夜な同僚のねしずまるを待って、ひ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ュジシェッタ(訳者注 ジョリーの情婦)までも多少、彼らには共通であった。あたかも
雛僧《ひなそう》のうちでふたり組みと言われる者のような間柄だった。ところで六月五....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
年前一見した時既に雨漏や鼠のための汚損が甚だしくして見る影もなかった。当時案内の
雛僧を通じて補修して大切に保存すべき由を住職に伝えたが、今はドウなったか知らん。....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
よいよ済みし日、上人わざわざ源太を召びたまいて十兵衛とともに塔に上られ、心あって
雛僧に持たせられしお筆に墨汁したたか含ませ、我この塔に銘じて得させん、十兵衛も見....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
との一日で終わった。翌日、広島の孤児たちが、保育されている童心寺を訪ねて、五人の
雛僧たちと語り、ついもらい泣きしてしまったことは、みっともなかったが、忘れがたい....