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雛祭
「雛祭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雛祭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
、その錦絵《にしきえ》で、国貞《くにさだ》の画が二百余枚、虫干《むしぼし》の時、
雛祭《ひなまつり》、秋の長夜《ながよ》のおりおりごとに、馴染《なじみ》の姉様《あ....
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
れでも美くしいものが美くしく死んで美くしく葬られるのは憐《あわ》れであった。彼は
雛祭《ひなまつり》の宵《よい》に生れた女の子の運命を、あたかも御雛様のそれのごと....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
影をおぼろにゆるがせる雛段の夜の灯を、お道は悲しく見つめた。来年も再来年も無事に
雛祭りが出来るであろうか。娘はいつまでも無事であろうか。呪われた母と娘とはどちら....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
断り書きがしてある以上、何かほかに趣向があるのかも知れない。三月三日でも梅沢君に
雛祭りをするような女の子はない。まさかに桜田浪士の追悼会を催すわけでもあるまい。....
「偽りのない文化を」より 著者:宮本百合子
務省の国際文化振興会にしても、日本の自然の美しさを高価なグラビア版にうつしたり、
雛祭りの飾りを紹介したりして、日本の文化的優越を示そうとした。 日本精神という....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
と起きて、嬉しさに雀躍をしたんですが、貴僧、その中の一人は、まだ母の存命の内に、
雛祭の夜なくなりました。それは私も知っている―― 一人は行方が知れない、と言い....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
見慣れた目には、いかにも馬鹿げているので、もう見ないことにした。 三月になって
雛祭をした。祖母の雛は十二年前江戸へ行く時に他に預けて置いたので、それをこの節句....
「人形の話」より 著者:折口信夫
。浅草にも淡島堂がある。淡島堂は雛を祭っているというが、そんな証拠は一つもない。
雛祭りに、淡島さまに詣る江戸の信仰では、
雛祭りと淡島祭りとは一つで、
雛祭りの起源....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
もう人のこころを浮き立たせずにはおかない春のおとずれである。
三日は桃の節句。
雛祭り。白酒。
四日。
江戸の西隅、青山|摩利支天《まりしてん》大太神楽《だ....
「渡舟場」より 著者:豊島与志雄
のである。その罪を俺は群居生活の息苦しさに帰した。 そしてつい先日、三月三日の
雛祭りの日は、居所が狭いので雛人形も飾らず、菱餅や白酒も手にはいらず、普通の日と....
「絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
界は、続いて涯てしもなく、波紋を繰り広げて行った。老いた遊女が年に一度催す異形な
雛祭りと云うのが、たとえ如何なるものであるにせよ……、また既にそこに宿っている神....
「肌色の月」より 著者:久生十蘭
していた。それが願望になって、心の深いところに凝りついていた。 三月三日の夜、
雛祭にちなんだ特別番組があった。それが終ってから、仲間の一人とスタジオの屋上へ煙....
「宝塚生い立ちの記」より 著者:小林一三
狩」、安藤君の「音楽カフェー」、四年には薄田泣菫の「平和の女神」、「兎の春」、「
雛祭」、安藤君は薄田のものをよくやっていた。とにかく、この頃は少し困ると『よしよ....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
しかしこんな習慣は次第になくなる傾向をたどっているようだ。 昔は旧暦三月三日の
雛祭すなわち雛の節句には各家で草餅をこしらえたものだ。しかしホウコグサは葉が小さ....
「オシラ神に関する二三の臆説」より 著者:喜田貞吉
るが、その男女相対したる木像を安置して、児童がこれを祭るところ、オシラ遊びなり、
雛祭りなりに、はなはだ髣髴たるものであることは、おそらく何人も否定しないであろう....