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離合集散
「離合集散〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
離合集散の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「女類」より 著者:太宰治
い、おかみさん、ここへも何か食べるものをくれ。しかし、少くとも僕は、他人の夫婦の
離合集散や恋愛のてんまつなどに、失敬千万な興味などを持つような、そんな下品な男で....
「三四郎」より 著者:夏目漱石
思ったものか、まだあとをつけた。 「どうもならないのさ。だから結婚は考え物だよ。
離合集散、ともに自由にならない。広田先生を見たまえ、野々宮さんを見たまえ、里見恭....
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
うことが人生終極の目的と一致するものである。大は歴史の推移転変から小は個人同士の
離合集散まで、殆どこの「鼻の表現」に依って影響され支配されぬものは無いときまった....
「踊る線条」より 著者:寺田寅彦
れはいわゆるレヴューである。レヴューでは人間の集団で作った斑点や線条が舞台の上で
離合集散いろいろの運動をする。あの斑点や線条の運動はなんの意味だかちっともわから....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
なったことは実に遺憾とするところでありますが事情まことにやむを得ません。おもうに
離合集散は人生のつね、あえて悲しむに足らざることであります、ただ、諸君にして私を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、やがて、御持参の雉子《きじ》で酒を飲みはじめたようです。 この連中は、人生の
離合集散も、哀別離苦も、さのみ問題にはしていない。きょうあって、あすはなき命と、....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
りわ》りに、大きな渦まきが押し流れていった。
虚実《きょじつ》烏鷺《うろ》談議
離合集散ただならぬ関の孫六の大小、夜泣きの刀……。
主君相馬|大膳亮《だいぜん....
「自由人」より 著者:豊島与志雄
るんですか。」 「既成政党には一切属しません。全く新らしい党派です。既成政党員の
離合集散、醜態の極みではありませんか。あれでは、何も出来はしません。一体に、所謂....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
大庭先生に、よろしくね」 青木は思わずホッとして、のぼせた頭に、血がクラクラと
離合集散、彼は冷汗をふいて、冷茶をグッと一パイのみほした。 「ヤ。どうも、ありが....
「人工心臓」より 著者:小酒井不木
、宇宙及び人類の生成について考え万物の本源を地水火風の四元素に帰し、この四元素が
離合集散して万象を形成して居るのだという所謂機械説を樹てたのであります。 とこ....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
すが、心あての俳友は大病、思いがけないその兄の内へともなわれる……何となく人間の
離合集散に、不思議な隠約があるように思われて。――私は宿で、床の上で、しばらく俯....
「新撰組」より 著者:服部之総
ら手足を意の任に動かして、近藤、土方、両名の完全な独裁が布かれた。以来、新撰組の
離合集散出処進退は、この両名が代表する社会的地盤に照すことなしには理解されない。....
「三国志」より 著者:吉川英治
つけて四散してしまうのである。田氏は田氏ひとり在るのみではなかった。無数の田氏が
離合集散している世の中であった。 だが、ひとたび敗軍を喫して漂泊の流軍に転落す....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
を払わねばならぬわけのものではない。そしてこれらの諸元素が物理化学的方法によって
離合集散するのが人生である。わが肉体に尊厳性はない。肉体すなわち人間である。人間....
「黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
獄谷から室堂方面にかけては例年と変りはないようである。多数の噴湯丘を取り巻いて、
離合集散する曲線と化した地獄谷内部の残雪のむれは、依然として縄紋土器に見られるよ....