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離脱
「離脱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
離脱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
」の第三の徴表は「諦め」である。運命に対する知見に基づいて執着《しゅうじゃく》を
離脱した無関心である。「いき」は垢抜《あかぬけ》がしていなくてはならぬ。あっさり....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
雲の外縁にあるガス分子が遠方の太陽から受取る輻射のために高速度を得てその星雲から
離脱し空間に放出されるためにも諸太陽の間に物質の交換が起るのである(『宇宙の成立....
「断層顔」より 著者:海野十三
業をやってのけたんでございますのよ。その結果、流星号はやっと危険を脱れて平衡圏を
離脱し、この大探険を成功させる基を作りましたのです」 「なるほど、なるほど。……....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
運命は、どんなにきびしいものであろうかと心配されるのだった。 ギンネコ号|
離脱 その夜、帆村と上下のベッドにはいった三根夫は、上のほうから下へ声をかけた....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
いるものをむざむざと……」 「待て。リーマン博士の考えはこうなんだ。もしも平衡点
離脱に成功しなかったら、本艇の乗員三百九十名の生命は終焉だ。そればかりではない。....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
うに作られてあったが、また同時に戦闘もできる。その外、万一の場合も考えて、特殊な
離脱装置も考えてある、なかなかすぐれたロケット機だ。 彗星号の形は、胴の両側に....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
とを、その人物に注入すべく心懸ける。すると右の人物は、ここに初めて平生の僻見から
離脱し、真理が思いの外に多面的、又多角的である所以を悟って来る。次にわれ等は、右....
「純粋戯曲への道」より 著者:岸田国士
た、特に文体の上で、私は最近の日本の戯曲を通じて、これほど、既成のものから完全に
離脱を企てた作品にぶつかったことはない。それはたしかに、一つのものの探究にかけら....
「書籍の風俗」より 著者:恩地孝四郎
中身と表紙とを貼り結ぶ。之は見返し紙が余程丈夫でないと見返しの折目が切れて中身が
離脱して了う。ヨタ本形態である。略装は近頃本を安く作る必用上、よく採用されている....
「オシラ神に関する二三の臆説」より 著者:喜田貞吉
ない。しかもそのばかばかしい迷信から覚醒した後になっては、まったく信仰的方面から
離脱して、ただその夷像のみがいわゆる雛人形として、少女の玩弄物に遺されたのではあ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
とつ仕上げえずに、母国に帰ってきた。されば、五月の初め、――アンリが、同盟国から
離脱したのである。そして、ヴェルバン条約によって、彼はスペインと講和した。これに....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
老いたる定家、歌に対する見識の変化、世間的幸運 十 『新勅撰集』、新古今調からの
離脱、世襲の芸道の建立、有心、歌における「詩」の喪失の警告、「詩」を培うものとし....
「新童話論」より 著者:小川未明
あり、お伽噺は、所詮架空を材料とした作品なりとの理由をもって、現実から出来るだけ
離脱しようとしたのであります。そして、それが、単に怖がらせの妖怪談であったり、ま....
「美食と人生」より 著者:北大路魯山人
は、昔からよく人の言う通りである。世間で許されている高価な上等食は、貧しき生活を
離脱して富者の群に入り、食の自由を求めるほかにぶつかる法はない。 しかし、不味....
「道は次第に狭し」より 著者:北大路魯山人
薄くては味がなくていかんとか、いかにもケチだとか感じることがそれだ。それが完全に
離脱できないと、味の妙は分らないようだ。また、そういうことも、味の上に作用するこ....