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離魂病
「離魂病〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
離魂病の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
度が、不思議なくらい藤沢《ふじさわ》に酷似《こくじ》していると云う事だった。もし
離魂病《りこんびょう》と云うものがあるとしたならば、花房は正に藤沢の離魂体《ドッ....
「根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
語でござりまする。 二 何事も究理のつんで居ります明治の今日、
離魂病《りこんびょう》なんかてえ病気があるもんか、篦棒《べらぼう》くせえこたア言....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
である。
風呂場にあるべき鏡が、しかも一つしかない鏡が書斎に来ている以上は鏡が
離魂病《りこんびょう》に罹《かか》ったのかまたは主人が風呂場から持って来たに相違....
「あめんちあ」より 著者:富ノ沢麟太郎
それならあの男は、彼自分のドッペルゲンゲルであったろうか。それにしても、彼は現在
離魂病をわずらっているであろうか。兎《と》も角《かく》、あの男は、一たい何の目的....
「貧しき人々の群」より 著者:宮本百合子
も倒れそうなほどよろけ廻る人影は、暫く立ちよどんではフラフラとまた定まらぬ足元で
離魂病者のように動いている。 両手でしっかり顔を掩い、道一杯にあちらこちらへ吹....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
又吐き出した。
「ウンウン。迷う筈だよ。……君は昔から物の本に載っている、有名な
離魂病というのに罹っているのだからね……」
「……エ……
離魂病……」
「……そう....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
わしたが、目標はなんの役にも立たず、結局その桃林を尋ね当てることが出来なかった。
離魂病 宋のとき、なにがしという男がその妻と共に眠った。夜があけて、妻が起きて....
「小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」」より 著者:寺田寅彦
はり日本の化け物のようでもあるが、その中のあるものたとえば「古椿」や「雪女」や「
離魂病」の絵にはどこかに西欧の妖精らしい面影が髣髴と浮かんでいる。著者の小品集「....
「離魂病」より 著者:岡本綺堂
やはり考えていた。「わたしにはどうも唯それだけのこととは思われない。」 「まさか
離魂病というものであるまい。」と、叔父は笑った。 「
離魂病……。そんなものがある....
「百物語」より 著者:岡本綺堂
れはいつまでも解かれない謎であると、中原武太夫が老後に人に語った。これも前の話の
離魂病のたぐいかも知れない。....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
。 昔から語義不明のまま、訣った様な風ですまされて来た「かげのわずらい」と謂った
離魂病なども、日※を追うてあくがれ歩く女の生活の一面の長い観察をして来た社会で言....