難役[語句情報] »
難役
「難役〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
難役の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
のごとき文書がかきしたためてあったからです。 ――いつぞやは深川八幡境内にてご
難役お頼み申し深謝このところにそうろう。おかげにて、あれなる浪人者は望みどおりの....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
武右衛門、そち参るか」頼正は初めて機嫌を直したが、 「しかしそちは既に老年、この
難役しとげられるかな?」 「は」と云うと武右衛門は膝の上へ手を置いて慎ましやかに....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
一枚欲しいのだが、おちゃっぴいを外《はず》してお姫様をふるわけにもいかず、これも
難役だろうじゃないか」 「お姫様なら、わたし代って上げてもいいわ」 「わたしも、....
「火の扉」より 著者:岸田国士
―もし彼女の力でだめなら、自分が自分流に情理をつくして説いてみる、と、進んでこの
難役を買つて出た。 「では、もう上りが来る時間ですから、これで失礼します。鎌倉へ....
「恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
留守居役が折り入って頼むのを、すげなく断るわけにもいかないので、彼はとうとうこの
難役を引受けた。そして、どうにかこうにか本人のお安を説き伏せて、二十両の裸代を支....
「三国志」より 著者:吉川英治
とる勇士はないか――と周瑜がいうと、 「それがしが参らん」と、周泰がすすんでこの
難役を買って出た。 彼は、陣中第一の駿足を選んでそれにまたがり、一鞭を加えて、....
「三国志」より 著者:吉川英治
の大役である。貴公に嘱するほか他に人はない。むかし、桃園の義を、ここに思い、この
難役に当ってくれい」 孔明から説かれて、関羽は、 「桃園の義を仰せられては一言....
「三国志」より 著者:吉川英治
傅士仁は倉皇と帰ってゆく。孫権は呂蒙をかえりみてにやりと笑った。 「たいへんな
難役を背負ってしまった」 傅士仁は浮かない顔で、友の虞翻のところへ相談に行った....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
とめて、町端れまで馬の口を取って送って来た。 「爺や、もう帰れ。このたびの使いも
難役、生還は期し難いが、生きて帰ったら、いつか姫山の家にもゆく。そう告げて立ち去....