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「難治〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

難治の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
ような人声が聞こえた。そして、それらも七時を過ぎると、ようやく穴があいた。それは難治の腫《は》れ物が口を開いて膿《うみ》を出し切ったのと同じ喜びを人足たちに与え....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
類うち寄り種々申し諭し、医療を加え候ところ、四、五日は飲食も喉に下りかねよほどの難治に相見え申し候。幸い療養の効ありて、追い追いと快方におもむき、この節は食事も....
文学について」より 著者:宮本百合子
に陥ったとき腎臓をいためていたまま戦時中手当ができず、その後の活動によって慢性の難治な状態になっています。十二月から三月ごろまで尿毒症の危険があり、視力喪失の危....
ヒルベルト訪問記」より 著者:高木貞治
歳のH先生は血色もよく,昔ながらの童顔に微笑を湛えていられます.四五年前に先生は難治の重病で,病名はラテン語で何とやら,聞いても忘れましたが肝臓の故障らしい,一....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
智慧伊豆信綱の血をひいている人だけに、どこか才気|煥発の風がある。それに今度は、難治の京都へ移って、所司代の要務をみることになったので、かれは寝るまもない忙しさ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
告げた。 「癰瘡と拝診つかまつりました。おそれながら癰は古来から命とりと申すほど難治の病。ひたすら、看護と療法の最善をつくすしかございません」 以来、看護は登....