雨につけ風につけ[語句情報] » 雨につけ風につけ

「雨につけ風につけ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

雨につけ風につけの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
丹下左膳」より 著者:林不忘
人間の港のはかり知ることのできない、浪の動きというべきであろう。 人間の港は、雨につけ風につけ、三角浪をたて、暗く、明るくさかまいて、思いもよらない運命のはし....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
い、雪の降る日は今日あたりはどんな山を越すか、風の吹く日はどんな野原を通るかと、雨につけ風につけお前の事ばかり少しも忘れた事はござらん、ところへ思いがけなくお帰....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
……猿廻しのその姿は! ……別れてから経った日数は十年! ……その間中わたしは雨につけ風につけ、一日としてお前のことを、思い出さなかったことはなかったのに! ....
旅役者の妻より」より 著者:矢田津世子
日まで何らの音信もいたしませず、さだめし、いずこいかなるところをさまよい居るかと雨につけ風につけお噂にのぼりお心なやませし御事と今更のように相すまぬ心地がいたし....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
、母子もろともお冬の実家奥州仙台は石の巻へ帰したのだったが、それからというもの、雨につけ風につけ、老いたる撰十の思い出すのはその徳松の生立ちであった。ただ一代で....
私本太平記」より 著者:吉川英治
。……さて、爺、卯木はどんな容子でいたか」 ひとりの妹卯木を、正成もここ数年、雨につけ風につけ、胸に忘れ難かった。 ひと頃は。――この辺にまで、都の噂がつた....