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雨支度
「雨支度〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雨支度の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る母の話」より 著者:渡辺温
いることなどを知った。
土用に入って最初の夕立がした。恰度退勤時刻だったが、
雨支度がなかったので、智子は事務室に居残って、為事《しごと》の余分を続けながら、....
「妖術」より 著者:泉鏡花
ふわふわ気紛れに暗くなるから……また直きに降って来そうにも思われる。 すっかり
雨支度でいるのもあるし、雪駄でばたばたと通るのもある。傘を拡げて大きく肩にかけた....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
なかったが、きょうもしとしと降りつづいている。先度の小金井行きとは違って、三人は
雨支度の旅すがたで、菅笠、道中合羽、脚絆、草鞋に身を固め、半七はふところに十手を....
「貧しき人々の群」より 著者:宮本百合子
取りあえず何をどうしたら好いのか、サッパリ様子が分らなかった。 蓑だの笠だので
雨支度をした多勢は、黙り返って茫然《ぼんやり》と、どうしても玩具とほか思えないよ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
足出た。深雪は、佇んだまま袖の中で声を立てて泣いていた。七瀬と、綱手は、手早く、
雨支度をすると
「参ります」
「うむ」
「母上をたのむぞ」
深雪は、雨の中を駈....