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雨月物語
「雨月物語〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雨月物語の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「日本山岳景の特色」より 著者:小島烏水
産れで、国には崇徳上皇の御陵のある白峰という阜陵《ふりょう》がある、上田秋成の『
雨月物語』や、露伴氏の作として、かなり評判のあった『二日物語』は、この白峰に取材....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
いていた。 この時、この場合、何人も恍として鎌倉時代の人となるであろう。これを
雨月物語式につづれば、範頼の亡霊がここへ現われて、「汝、見よ。源氏の運も久しから....
「死体蝋燭」より 著者:小酒井不木
、とても、ほかのにおいでは真似ができぬ。 お前は、わしがこのあいだ貸してやった
雨月物語の青頭巾の話を覚えているだろう。童児に恋をした坊主が、童児に死なれて悲し....
「涙香・ポー・それから」より 著者:夢野久作
強で英語が出来ませんでしたので、外国の探偵ものを探して読む勇気もなく、棠陰比事や
雨月物語なぞの存在も知らないままに又もイライラを続けておりますと、そのうちにフト....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
まりない。主としてそれは過去の日本支那の風俗人物美人であり、天平であり、絵巻物は
雨月物語、栄華物語、西遊記であり、肖像は平清盛であり、頼朝である。美人は多く徳川....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
すすき、女郎花の類は怪談の装幀によろしく、その色彩もうす紫が地となっている。 『
雨月物語』の中のいずれの章であったか、俺れが今度旅から帰るのは葛の葉の裏が白く風....
「行方不明の処女作」より 著者:宮本百合子
熱心に読みながら、ろくに訳も分らず竹取物語、平家物語、方丈記、近松、西鶴の作品、
雨月物語などを盛によんだ。与謝野晶子さんの現代語訳源氏物語が出版されたのは、正確....
「蛇性の婬 」より 著者:田中貢太郎
永劫が間世に出ることを戒めたのであった。 この『蛇性の婬』の話は、上田秋成の『
雨月物語』の中でも最も傑出したものとせられているが、しかし、これは秋成の創作でな....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
《むかいどこ》の前に大きな朱色の繻珍の褥がおかれ、脇息に煙草盆。書見台の上には『
雨月物語《うげつものがたり》』。乱れ籠には、小間物の入った胴乱《どうらん》から鼻....
「艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
の「恋慕流し」、幽芳の「毒草」「己が罪」、紅葉の「金色夜叉」から、晩年は秋成の「
雨月物語」まで演じて、 「あれはまさに徳川夢声の先蹤《せんしょう》をなすものだっ....
「妖怪漫談」より 著者:岡本綺堂
いる。支那でもかの『西湖佳話』のうちにある雷峰怪蹟の蛇妖のごときは、上田秋成の『
雨月物語』に飜案された通りであるが、比較的に妖麗な女に化けるというのは少い。その....
「秋の修善寺」より 著者:岡本綺堂
いていた。 この時、この場合、何人も恍として鎌倉時代の人となるであろう。これを
雨月物語式に綴れば、範頼の亡霊がここへ現れて、「汝、見よ。源氏の運も久しからじ」....
「院展遠望」より 著者:和辻哲郎
山により川によって現わそうと努められている。さらに純然たる幻想の物語を、すなわち
雨月物語を、画に翻訳しようとする努力もある。たまたま我々の目前にあるものを描くと....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
であった。(二六・七・一) 白峯紀行の西行法師のほかに、時代は江戸に下るが、「
雨月物語」の筆者の上田秋成も、こんぴら詣りか、四国|巡りの旅すがら、この白峯へ登....