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「雪上〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

雪上の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
寒さ」より 著者:芥川竜之介
ある雪上《ゆきあが》りの午前だった。保吉《やすきち》は物理の教官室の椅子《いす》にス....
三つのなぜ」より 著者:芥川竜之介
見る度に地上楽園を思い出したり、アダムやイヴを思い出したりしていた。 しかし或雪上りの午後、ファウストは林檎を見ているうちに一枚の油画を思い出した。それはどこ....
追憶」より 著者:芥川竜之介
覚えている。 この「お師匠さん」は長命だった。なんでも晩年|味噌を買いに行き、雪上がりの往来で転んだ時にも、やっと家へ帰ってくると、「それでもまあ褌だけ新しく....
単独行」より 著者:加藤文太郎
はコッヘルを使用することによって安全な食事をすることができる。冷い食糧は駄目だ。雪上で眠ることは危険だが、温かい物を食った後なら(極度に疲労していないなら)凍死....
十二支考」より 著者:南方熊楠
合で青く見えるから白を青と混じ呼んだらしい(「白馬節会について」参照)。さて高山雪上に映る物の影は紫に見える故、支那で濃紫色を雪青と名づく(一九〇六年二月二十二....
文学における今日の日本的なるもの」より 著者:宮本百合子
代りに、出版|書肆《しょし》からスキー道具一式を貰い、「滑れ銀嶺、歓喜をのせて」雪上出版記念会を行ったというエピソードは、朗らかなようではあるが、私に一つのこと....
星女郎」より 著者:泉鏡花
鍔で小豆餅を買ったとある、と雪の炉端で話が積る。 トそこら白いものばっかりで、雪上※は白無垢じゃ……なんぞと言う処から、袖裾が出来たものと見えまして、近頃峠の....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
である。 檀君らは、小生を最年長の故によって、事々に代表者とあがめ、ために私は雪上にハダカで演説もしなければならなかったし、坑内千五百尺の底においてアッサク空....
穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
行くので、皆横列になって危険を避ける。約二千六百四十米突の辺から、三丁余の残雪、雪上では道がはかどらねば、左ん手の嶂壁の下に沿うて登る、この雪が終ると、峡谷が四....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
い人であったことは、疑う余地もないことといえる。しかしその間の足蹟は、まったく、雪上の鴻爪みたいなものである。 碑文、二天記、その他の諸書。それと傍証的ないろ....
」より 著者:中谷宇吉郎
てその性質を究《きわ》めなければ、利用の効果を十分に挙げ得ないことも明かである。雪上交通運搬の例をとったから、最近研究に着手したばかりであるが、橇についての話を....
雪の十勝」より 著者:中谷宇吉郎
の間《ま》にか、天気がよくて雪の降らぬ日はふりこ沢のあたりまでスキーに乗って、積雪上の波型を見に出かけるということに決《きま》ってしまったのである。そして特に晴....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
のは雪渓を下る際、源次郎は仁王立ちに突立ったまま、軽く杖をあてがって、あの急峻な雪上を一気に二、三百尺宛も滑り下りた手際である、夫にも拘らず見て居て少しも危気が....