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雪下
「雪下〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雪下の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
《きれお》の草鞋《わらじ》を穿き、傍《かたわら》に振り分け荷を置き、菅《すげ》の
雪下《ゆきおろ》しの三度笠を深く冠《かぶ》り、煙草をパクリ/\呑んで居りますると....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
昌山には家がたった三軒しかなく、下の村から今日やっと上ってきたところらしく屋根の
雪下しを夢中でしていた。氷昌山からはミソギ峠の南側へ登り真白い高原を南へ辿って大....
「家」より 著者:島崎藤村
しそうな蔭を成している。横にある高い石垣の側からは清水も落ちている。心臓形をした
雪下の葉もその周囲に蔓延っている。 この場所を択んで、お仙は盥を前に控えながら....
「雪魔」より 著者:海野十三
かりで、屋根の見える家は一軒もなかった。 「この冬は、これからまだ三度や四度は、
雪下ろしをせねばなるまいよ」 と、迎えに来てくれた父親はそういって、またちらち....
「上林からの手紙」より 著者:宮本百合子
、尼さんは、そんなことはしないだろう。辷りそうなとき自分は、季節が秋であろうが、
雪下駄を穿けば、それには辷り止めの金具がついているから平気だもの。正直にすべって....
「農村」より 著者:宮本百合子
れを間違いだろうと云うだろう。 秋の末頃までこの村の人達は生きて居るけれ共、一
雪下りるともう死人の村と同様で、人々は皆家へ閉じこもり、「わら靴」を編んだり「負....
「雪霊記事」より 著者:泉鏡花
…でなくっては、と呼吸も吐けない中で思いました。 九歳十歳ばかりのその小児は、
雪下駄、竹草履、それは雪の凍てた時、こんな晩には、柄にもない高足駄さえ穿いていた....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
いでありましょう。借物でも嘘物でもないからであります。 雪が求めるものの一つに
雪下駄があります。歯を斜めにとるもので、これがために雪が附かないといいます。長い....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
くことは出来ない。結局子供たちの生命にはかえられぬということになって、その一回の
雪下ろしの費用八百余円が支出される相談になった。 屋根の雪を下ろすのにこのよう....