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「雪催い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

雪催いの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
いた。 小川町から駿河台下に通う電車通り、空はドンヨリとして、どちらかと云うと雪催いの鬱陶しさだったが、今宵は十五日で職人の休日でもあれば、五十稲荷の縁日でも....
大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
頃にはとうに初夜を過ごしていた。季節は極月にはいったばかり、月も星もない闇の夜で雪催いの秩父|颪がビューッと横なぐりに吹いて来るごとに、思わず身顫いが出ようとい....
紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
時であったから、将軍お膝元の大江戸もひっそりとして物寂しく、二十日余りの晩い月が雪催いの空に懸かっているばかり往来には犬さえ歩いていない。 本郷湯島の坂の上ま....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
ては、予期以上の痛事であった。 打ち拉がれた平八は、両国橋の方へ辿って行った。雪催いの寒い風が、ピューッと河から吹き上がった。「おお寒い」と呟いたとたん、彼の....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
日新聞』発行所の日報社をたずねた。その頃の日報社は銀座尾張町の角にあった。それは雪催いの寒い日で、わたしは受付の火鉢へ無遠慮に手をかざして、奥へ呼び込まれるのを....
青い星の国へ」より 著者:小川未明
会堂の在所をたずねますと、すぐわかって、そこから三、四|丁のところでありました。雪催いの曇った空に、教会堂のとがった三|角形の屋根は、黒く描き出されていました。....