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雪原
「雪原〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雪原の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
、私に固唾をのましたその「先占」とは。例をわが国にとれば、南極問題あり。かの大和
雪原領有を主張する、白瀬中尉の熱血。また近くは、フランスと争った新南群島の先占。....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
最早|躊躇するAではありませんでした。Aはこう思いました。「この茫々とした立山の
雪原であるいは自分の一生も行き暮れてしまうかも知れない。けれど正しいと思う方向へ....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
隊の人々自身もなんのためにこの辛酸を嘗めているかは知らないのである。 まっ自な
雪原を横切る隊列の遠望写真を見たときは、人間も虫もこんな大自然の前にはあまり同等....
「映画雑感(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
だす様子などから、その氷塊の堅さや重さや厚さなどが、ほとんど感覚的に直観される。
雪原の割れ目などでも、橇で乗り越して行く時にくずれるさまなどから、その割れ目の状....
「地軸作戦」より 著者:海野十三
リアの氷雪はたちまち融け去り、さぞ御迷惑なこととは思うが、北米合衆国全土は美しき
雪原と氷山とに化してしまい、凍結元祖屋さんだけに有終の美をなしたと、枢軸国側から....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
」 一体、沖島は、地底戦車を、どこへ顔を出させるつもりであろうか。 大和
雪原 地底戦車は、大きくゆれると、水平にもどって、それから間もなく、エンジンが....
「大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
ようにして歩いてゆく。まだ若い女らしい。 冬の真昼、ときどきまぶしく光つている
雪原、風のために枝のねじれた樹木、それらのすべてを取り囲んでいる雪の山々、――そ....
「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」より 著者:ホーソーンナサニエル
と湖の岸へ来て見ると、彼の足もとからモニュメント山の麓まで、真白の、足跡一つない
雪原が見渡された。そして、今はもう日没に近かったので、ユースタスはそこの景色ほど....
「海豹島」より 著者:久生十蘭
らあがった霧が巉《ざん》岩に屍衣のようにぼんやりと纒いつき、黄昏のような色をした
雪原の上に海鴨が喪章のように点々と散らばっている。悲哀にみちた風景であった。 ....
「利根の尺鮎」より 著者:佐藤垢石
これでは、なかなか水は温まらないのである。そして、水源に抉り込んだ深渓には、四季
雪原と雪橋が消えないのだ。 上州側には大刀寧岳と剣ヶ倉、白沢山。越後側に聳える....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
一 雲ひとつない紺碧《こんぺき》の空。 波のようにゆるく起伏する大
雪原を縁《ふち》取りした、明るい白樺の疎林や、蒼黝《あおぐろ》い針葉樹の列が、銀....
「三国志」より 著者:吉川英治
、ぜひなく南皮(河北省南皮)へ落ちて行った。 建安十年の正月。曹操の大軍は氷河
雪原を越えて、ここに迫った。 南皮城の八門をとざし、壁上に弩弓を植え並べ、濠に....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
々は新聞記事によって、ラッセル車が出動すれば、忽ち雪ははね飛ばされ、汽車は悠々と
雪原を通っているように想像し勝ちであるが、事実はなかなかそう簡単なことではない。....