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「雪月〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

雪月の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
う役目を月と花との二つに負わせた事にも興味がある。これは一つには古来の伝統による雪月花の組み合わせにもよる事であろうが、しかし月花の定座に雪を加えてはたしかに多....
丹下左膳」より 著者:林不忘
ほくひん》の巨藩である。 しかも藩主大膳亮が刀剣を狂愛するくらいだから、よしや雪月花を解する風流にはとぼしいといえども気風として烈々|尚武《しょうぶ》の町であ....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
母の願いなのです。この二階が観潮楼です。 崖の見晴らしに建てたのですから、俗に雪月花によしというわけで、両国に花火のある夜などは、わざわざ子供を連れて見せに行....
あゝ二十年」より 著者:上村松園
げを得た時のことを思い合わせまして、今度皇太后陛下にお納め申し上げました三幅対「雪月花図」とは、今日までの私の長い画家生活中に、対照的な双つの高峰を築くものだと....
画道と女性」より 著者:上村松園
あったろうか。最初の気持では、今の皇太后陛下が皇后宮に居られた頃に御下命を承った雪月花三幅対の図がすでに小下図を差し上げて御内覧まで得ていながら伸び伸びとなって....
画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
を、上納申し上げるようにという御用命を拝したのでございました。早速、構想を練り「雪月花」の三幅双の小構図を美濃紙に描き、伯爵を通じてお納めいたしますと、「これで....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
雪中の立廻りが評判であった。暗やみのだんまりは珍らしいというのである。浄瑠璃は「雪月花」で、団十郎の鷺娘や保名も好評であった。しかしその中で最も好評を博したのは....
日和下駄」より 著者:永井荷風
ある。かような馬鹿馬鹿しい無益な興味の外《ほか》に、また一ツ昔の地図の便利な事は雪月花《せつげつか》の名所や神社仏閣の位置をば殊更目につきやすいように色摺《いろ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
、天の果てまで遊歴の跡は多い。豪州の野の三千里の白い霧、竺洋百万畝の青い波、風花雪月の景色はみるみるうちにかわり、春夏秋冬の季節は夢のようにすぎた。看尽くしても....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
寛永期の諸侯中、最も出色の人物である。 忠利の歿後、沢庵は彼を追懐して、 胸襟雪月、心裡清泉、好事風流、出、有徳気象、仰弥高鑽弥堅 と、最大級にその高風を讃....