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雪模様
「雪模様〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雪模様の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文七元結」より 著者:三遊亭円朝
戸《はなかわど》へ参り、今|吾妻橋《あづまばし》を渡りに掛ると、空は一面に曇って
雪模様、風は少し北風《ならい》が強く、ドブン/\と橋間《はしま》へ打ち附ける浪の....
「政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
》の更《ふけ》るを待《まっ》て永代橋《えいたいばし》へ掛りました。其の時空は少し
雪模様になってひゅう/\と風が吹き往来《ゆきゝ》も止った様子、当今なれば巡査がポ....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
と岳樺のまばらに生えた広い尾根に出ることができた。ここまでくると雪が降り出して吹
雪模様になってきたので、毛皮を着込んだり、コッヘルで甘納豆をたいてカロリーをとっ....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
戸口より射し入り、暗い南の明窓も明るくなった。「ああ、日が射して来た、先刻までは
雪模様でしたが、こりゃ好い塩梅だ」と復た辰さんが言っていた。 細帯締た娘は茶を....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
ます。雪が降りますと、なか/\溶けませんで、幾日も/\つもって居ります。
今日も
雪模様ですから、午後から降るかもわかりません。
書きたい事は山々御座いますが、ま....
「海浜一日」より 著者:宮本百合子
寄せては退くごとに滑らかに濡れて夕焼に染った。 「もう大島見えないわね」 「――
雪模様だな、少し」 風がやはり吹いた。海が次第に重い銅色になって来た。光りの消....
「旅愁」より 著者:横光利一
と黙り、彼は新しい襯衣に着替えて帯を強く締めてみた。夜になってから気温が急に下り
雪模様の冷えた空気が室内にも襲って来た。食事のときは、この夜は珍しく父の部屋で揃....
「狂女と犬」より 著者:小酒井不木
路をずんずん歩きつづけたのである。 然し、昼過ぎから曇り出した空は夕方になって
雪模様となり、彼是するうちに、ちらちら白いものが落ちて来たので、さすがの私も、聊....
「妻」より 著者:神西清
ーストロヴォ、つまり匿名の筆者が書いてよこした例の村なのである。もしここに、雨か
雪模様の前触れに啼きながら池や野の上を舞っている鴉の影もなく、大工小屋の槌音もし....
「濞かみ浪人」より 著者:吉川英治
かえない体でござるが』 『そこ迄、何うでしょう。交際って下さらぬか。ちとお寒いし
雪模様だが』 『この頃、俳諧ばやりの由でござるが、運座の席へでも』 『はははは。....