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「雪渓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

雪渓の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三十年後の東京」より 著者:海野十三
山の中を別あつかいにはしなかった。アルプス山中の万年雪までがどんどんとけ出した。雪渓の上を、しぶきをあげて流れ下る滝とも川ともつかないものが出来、積雪はどんどん....
河明り」より 著者:岡本かの子
げている。少し離れて団平船と、伝馬船三|艘とが井桁に歩び板を渡して、水上に高低の雪渓を慥えて蹲っている。水をひたひたと湛えた向河岸の石垣の際に、こんもりと雪の積....
単独行」より 著者:加藤文太郎
て、昨日のラッセルでワラジが一つ無くなっているのを見て無い中から作って下さった。雪渓が多いのと風雨が強かったので相当苦心したが、無事白山の絶頂を極め得たことをこ....
黄鳥の嘆き」より 著者:甲賀三郎
重明が、乗鞍岳の飛騨側の頂上近い数百町歩の土地を買占めただけなら兎に角、そこの大雪渓を人夫数十人を使って掘り始めたというのだからニュース・ヴァリュ百パーセントで....
三十年後の世界」より 著者:海野十三
山の中も別あつかいにはしなかった。アルプス山中の万年雪までがどんどんとけ出した。雪渓《せっけい》の上を、しぶきをあげて流れ下る滝とも川ともつかないものが出来、積....
春の槍から帰って」より 著者:板倉勝宣
いなくてはいけない。アイスクリーパーは外国製のものでなければ安心はできない。夏の雪渓に用いるものなら無い方がよかろう。金のような氷に、足駄をはいて歩くようなもの....
穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
は、屋根が壊れていて天套でもなければ宿れそうもない、たまたま霧の間から横尾谷の大雪渓と、岳川谷の千仞の底より南方に尾を走らしているのが、瞬間的に光るのを見た。 ....
案内人風景」より 著者:黒部溯郎
も言ったなら、勇躍して引受けてよろしい。そして山上の突風の場合、または、急斜面の雪渓登行の際などを考慮して、服装に付いては、ややもするとパラシュートのようになり....
一ノ倉沢正面の登攀」より 著者:小川登喜男
一行 小川、田名部、高木(力) 一九三〇年七月十七日(曇・午後夕立) 一ノ倉沢出合(六、〇〇)―雪渓下部(七、〇五)―雪渓の裂け目(七、三五)―雪渓上部(八、二五)―一枚岩の岩....
可愛い山」より 著者:石川欣一
加えて、何人になったか、とにかく四谷から入って、ボコボコと歩いた。そして白馬尻で雪渓の水を徒渉する時、私のすぐ前にいた役人が、足をすべらしてスポンと水に落ちた。....
釜沢行」より 著者:木暮理太郎
山に出られたのは、この右の沢を上られたのではあるまいか。鶏冠山の側に可なり大きな雪渓の喰い込んでいるのを見たのも亦この途中であった。 闊葉樹は次第に少なくなっ....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
。町を出た時は右に見えていた毛勝山が、いつか道の正面に立ち直って、Y字形をした大雪渓が、絶頂から僧ヶ岳の右に曳いた尾根の上まで続く。その左の雪渓の半頃へ直ぐ上の....
黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
れば如何にもなるまい。こんな事を二、三度繰返したので、小うるさくなって、つくづく雪渓の恋しさが身にしみて思い出された。 此谷にも仙人ノ湯の外に、湯のにじみ出し....
針木峠の林道 」より 著者:木暮理太郎
針木峠は人も知る如く、明治九年に新道が開鑿され、数年の後にそれが再び破壊されてしまってからは、籠川の河原や雪渓を辿ることなしに峠を通過することは殆んど不可能であった。若し之を避けて迂廻し....
八ヶ峰の断裂 」より 著者:木暮理太郎
形造り、其儘一直線に急峻なる越中側の山腹を抉って、五百米も下の東谷(南五竜沢)の雪渓まで続いていることである。上部に於ては底は稍や平であるが、左右の岩壁は、鹿島....