雪焼け[語句情報] » 雪焼け

「雪焼け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

雪焼けの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
カインの末裔」より 著者:有島武郎
に出て鰊場《にしんば》稼《かせ》ぎをした。そして山の雪が解けてしまう頃に、彼れは雪焼けと潮焼けで真黒になって帰って来た。彼れの懐は十分重かった。仁右衛門は農場に....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
してくれるだろう。いま私は、その百万に一人ともいう珍しい男をみている。顔は嶽風と雪焼けで真っ黒に荒れ、頬は多年の苦労にげっそりと削《こ》けている。私はなんだか鼻....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
陰ひなたを銀と藍とでくっきりと顔をほてらせるほど強くさして来る。君の顔は見る見る雪焼けがしてまっかに汗ばんで来た。今までがんじょうにかぶっていた頭巾をはねのける....
登山の朝」より 著者:辻村伊助
落ちたに相違ない、その時の近藤君の顔ときたら、友だちながらすっかり愛想がつきた、雪焼けで鼻の頭がまっ赤にただれて、ところどころは皮がむけて下の正味が顔を出してい....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
、英ソの緩衝地帯を「大地軸孔」へ進んだのである。いまは、高山生活一か月にまっ黒に雪焼けをし、蓬々と伸びた髯を嶽風がはらっている。 そしてちょうど、カプールを発....
不在地主」より 著者:小林多喜二
た。 ――伴の厚い、大きな肩が急に激しく揺れた。と、ワッと泣き出してしまった。雪焼けした赭黒い顔に、長い間そらなかった鬚が一面にのびていた。――伴は自分の肱に....