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「雪田〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

雪田の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
梓川の上流」より 著者:小島烏水
角を弾《はじ》き初める、来年の七、八月まで消えない、最も北へ行くほど深くて、その雪田も大きくなるが、穂高山などは、傾斜が急なのと外気に曝《さら》されているので、....
高山の雪」より 著者:小島烏水
だしこれらは遠くで見る山の美しさである、実際日本北アルプス辺の峰頭に立って見ると雪田の美しさは、また別物である、柔かく彎曲する雪田の表面は、刃のような山稜から、....
単独行」より 著者:加藤文太郎
り八峰を眺めながら右の谷へと進み急傾斜を登れば谷つき森林となる。これを突破すれば雪田あり、これ池なり。ここより上の山の肩を見れば小屋あり、すなわち池ノ平の小屋な....
登山の朝」より 著者:辻村伊助
と曲がって行くと、昨日の足跡はそこでばったり止まって、目の前には、ひろびろとした雪田が横たわる、シュレック・フィルンである。 ろうそくが惜しいので、ランターン....
白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
ように湿めっている、冷やりと手に触れたので眼が醒める。 山の肌(間の岳の雪田に到る) 朝起きて見ると、霧がまだ深い、西の方がまだしも霽れていて、うすく....
谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
刃物で、薄い空気の層を、つん裂いて、兀々とした硬い石壁に突きあたる。灰で塗られた雪田は、風の吹きつけた痕らしく、おもてに馬蹄形の紋をあらわしている、焼岳の右の肩....
層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
て見たるに、誰れも下ることを肯んぜず。水姓氏右手の直径二十町とも見ゆるあたりに、雪田あるを見出し、今夜はあの雪田に水を得て野宿せんという。一同賛成す。水姓氏先ん....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
連れて渓は浅くなり広く開いて、銀杏の葉形に山の額へ喰い込んでいる。円く盛り上った雪田の光りが偃松の前髪をすべり落ちた銀の櫛のようだ。そこからぼろぼろ岩屑は止めど....
黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
であるが、今日は天候が怪しく時間も遅いので、荷は重いが其|儘歩み続ける。 急な雪田を登って、別山乗越に着いたのは午後四時であった。北俣の出合から普通四時間の行....