雪辱[語句情報] »
雪辱
「雪辱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雪辱の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「古典風」より 著者:太宰治
すべてに、今宵の無礼を悔いさせてやるのだ、と心ひそかに神に誓った。けれども、その
雪辱の日は、なかなかに来なかった。ブラゼンバートの暴圧には、限りがなかった。ここ....
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
。が、昨日の勝敗が皆の心にまざまざと残っているので、組合せの多くは一方にとっては
雪辱戦であったから、掛け声は昨日にもまして激しかった。 紅軍は、昨日よりもさら....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
白なのであろうか。 赤星ジュリアは無事に引きあげたろうか。覆面の名探偵青竜王は
雪辱の決意に燃えて、いかなる活躍を始めようとするのか。 そのうちに、どこからと....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
歓殿のために惜しいのみならず、そのままでは、斎藤の練兵館の名にもかかわる。そこで
雪辱のために、吉本が出かけて行って、見事に仇を取るには取ったからいいようなものの....
「源氏物語」より 著者:紫式部
かしできることなら、伯父のほうから正式に婿として迎えようと言って来る日までは昔の
雪辱のために待っていたいと煩悶しているのである。雲井の雁のほうでも父の大臣の洩ら....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
がってまとまらない。
伝七郎を迎える前から、
(武蔵へ二度の試合を申しやって、
雪辱を試みるか)
(それとも、このまま自重策をとるか)
というこう二つの意見は....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
浜田寅之助は、兄を討たれながらいたずらに日を過ごし、しかも当の佐々木小次郎には、
雪辱をなそうともせず、又八とやらいう西瓜売り風情の男を仇とつけ廻し、その者の老母....
「三国志」より 著者:吉川英治
今この時です。しかるに、孫堅の屍を返して、一時の平和に安んぜんか、呉軍は、今日の
雪辱を心に蓄えて、必ず兵気を養い、他日ふたたびわが国へ仇をなすことは火を見るより....
「三国志」より 著者:吉川英治
くしに構わないでお落ち下さい。父上っ。あなたのお命さえあれば、いつだって、味方の
雪辱はできるんですから、私などに目をくれずに逃げのびて下さい」と、叫んだ。 曹....
「三国志」より 著者:吉川英治
て袖をぬらした。 魏延、劉封などの若武者は、 「※城をふみ潰さずには」 と、
雪辱に逸り立ったが、玄徳は愁いを共に城門を閉じて、 「決して出るな」と、ただ堅き....
「三国志」より 著者:吉川英治
分とひそかに出て、彼を夜討ちにしようではないか」 偃城を失った関平は、勢いその
雪辱にあせり気味だった。ついに、廖化を誘って、本拠を出た。もちろん連れてゆく兵は....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、ありがたいと思うていぬのか」 「重々、自責しぬいてはおりまする。で、主膳めも、
雪辱に肝胆をくだいたすえ、何かその儀について、お耳に入れ申したいことがあるよしで....