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雲烟
「雲烟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雲烟の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「突貫紀行」より 著者:幸田露伴
茵《しとね》とし石を卓《たく》として、谿流《けいりゅう》の※回《えいかい》せる、
雲烟《うんえん》の変化するを見ながら食うもよし、かつ価も廉《れん》にして妙なりな....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
て思ふやう。此地、北に愛宕の霊山半空に聳えつゝ、南方|背振、雷山、浮岳の諸名山と
雲烟を連ねたり。万頃の豊田|眼路はるかにして児孫万代を養ふに足る可く、室見川の清....
「白くれない」より 著者:夢野久作
芳香にや酔ひたりけむ。一議に及ばず承引きつ。其夜は其の花畑の下なる怪しき土室にて
雲烟、恍惚の境に遊び、天女の如き唐美人の妖術に夢の如く身を委せつ。 眼ざめ来れ....
「百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
、 「おれは書けるがお前はどうだ」 と云って筆を取って書いた文字が米元章の筆法で
雲烟の飛ぶ名筆であったので、受附先生もあッと云って言句がつげなかったという事があ....
「文学に現れたる東北地方の地方色」より 著者:佐左木俊郎
はれり、紫苑の花萩の花女郎花もしくは秋草野花をもてかざりとなせる宮城野の一望千里
雲烟の間に限り無きが如きは、独り東北の地勢にして中国に見るべからざるの広野なり。....
「十九の秋」より 著者:永井荷風
、また遠望すべき山影もない。郊外の龍華寺に往《ゆ》きその塔に登って、ここに始めて
雲烟《うんえん》渺々《びょうびょう》たる間に低く一連の山脈を望むことができるのだ....
「西航日録」より 著者:井上円了
える心にまさったと知るべきであろう。) 二十三日午後四時、英国南海岸に接見す。
雲烟断処陸端連、知是大英南海辺、十五年前旧遊地、再来重見亦因縁。 (雲ともやの切....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
たる竜樹ありという。午時、帆船二隻、汽船一隻に逢遇す。当日、一首を浮かぶ。 漠漠
雲烟繞近英巒遠、知是加南利亜洲。 (遠くはるかに連なる雲ともやが客船をとじこめ、....