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雲雨
「雲雨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雲雨の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
泰※《たいほう》、状《かたち》人のごとく虎の尾出で入るに光あり、能く天地を動かし
雲雨を興す、小説『西遊記』などに虎の怪多きを見て、いかに支那人が深く虎を不思議と....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
やよ、佐助、既にして汝は鳥人の極意を余す所なく会得せり。これ以上の師弟の交りは、
雲雨に似てあやし。われ年甲斐もなく、鼻血など噴きだした余りの見苦しさに、思わず姿....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
るは、かくの通り『風天小畜《ふうてんしょうちく》』とござる、卦辞《かじ》には『密
雲雨ふらず我れ西郊《さいこう》よりす』とある、これは陽気なお盛んなれども、小陰に....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
伯拉鬼神誌《デル・ミスト・バイ・デン・ヘブレアーン》』に、『聖書』にいわゆる竜は
雲雨暴風を蛇とし、畏敬《いけい》せしより起ると解いた。アラビア人マスージー等の書....
「魚玄機」より 著者:森鴎外
していた。年は玄機より少いのである。 感懐寄人 恨寄朱絃上。 含情意不任。 早知
雲雨会。 未起※蘭心。 灼々桃兼李。 無妨国士尋。 蒼々松与桂。 仍羨世人欽。 ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
わえて、あとに続いてゆくのである。 やがて雲低く、雨降り来たると、人も獣もみな
雲雨のうちに包まれて、天へ登るかのように消えてしまった。 これは折りおりに見る....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
る結納金は母が改嫁して得たもの故、われ稼《かせ》いでこの金を母に還した上、始めて
雲雨合歓を催そうと。月娥父の方へ帰ってその由を話すと、伯父が感心して三十両を工面....
「魔都」より 著者:久生十蘭
に岩井を加えた六名がそれぞれ好めるところと手を携え、築地なる某所に繰込み、巫山の
雲雨莫々と濃かなるところへ、計らざりき一陣の夜嵐が吹きすさび、一同珠数つなぎとな....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
惟六芝ヲ以テ名ヲ標ハス然レドモ其種属ヲ識ラズンバアルベカラズ、神農経ニ云ク、山川
雲雨四時五行陰陽昼夜ノ精以テ五色ノ神芝ヲ生ジ聖王ノ休祥ト為ル、瑞応図ニ云ク、芝草....
「艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
両国橋畔に船を浮かべて、青簾《あおすだれ》のうちも床しい屋根船のお客へ、極彩色の
雲雨巫山の写し絵を見せたものだという。 ……水のような夜風と、船べりを洗う川波....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
、晴れ。午後五時解纜す。崎陽三十六湾、春色を装ってわが行を送る。たちまちにして暮
雲雨をはらし、鎮西の諸山煙裏に埋没し、また本邦の山河を望むを得ず。 崎陽三十六湾....
「澪標」より 著者:外村繁
等はどんな些細なはけ口でも、見逃すようなことはない。例えば漢文の教科書に「蛟竜得
雲雨、云云」とある。するとそれだけで彼等の間にはただならぬ動揺が伝わる。「蛟竜」....