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零れ
「零れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
零れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三人の双生児」より 著者:海野十三
いうのも妙なことじゃないかネ。どうだい珠枝さん。その壜とかコップとか、或いは水の
零れを拭った雑巾とかいうものは残っていないかしら」 貞雄が抱いている疑惑の点を....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
に東屋氏が発見したと同じなマベ貝の兄弟達が、ギッシリ詰っていた。網の口は、中味が
零れないように縛りつけてある。私達は立ち竦んでしまった。 「……やっぱり深谷氏の....
「闖入者」より 著者:大阪圭吉
画布が仕掛けてあり、調色板は乱雑に投げ出されて油壺のリンシード・オイルは床の上に
零れ、多分倒れながら亜太郎がその油を踏み滑ったものであろう、くの字なりに引掻くよ....
「銀座幽霊」より 著者:大阪圭吉
階建で間口二|間足らずの、細々と美しく飾りたてた明るい店で、まるで周囲の店々から
零れおちるジャズの音を掻きあつめるように、わけもなくその横町の客を一手に吸いよせ....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
の粗相をわびて再びそれを担ぎあげようとすると、櫃の外へもその醤油の雫がぽと/\と
零れ出しました。 「あ。」 人々も顔を見あわせました。 鎧櫃から紅い水が
零れ....
「薬草取」より 著者:泉鏡花
と五片三片紅を点じたのは、山鳥の抜羽か、非ず、蝶か、非ず、蜘蛛か、非ず、桜の花の
零れたのである。 「どうでございましょう、この二、三ヶ月の間は、何処からともなく....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
絶えたり続いたりと云うよりは、出つ入りつ、見えつ隠れつするかに聞えて、浸出すか、
零れるか、水か、油か、濡れたものが身繕いをするらしい。 しばらく経つと、重さに....
「兜」より 著者:岡本綺堂
張がまんざら根拠のないことでもないという証拠の一つとして、その侍の刀の刃がよほど
零れていたという噂が伝えられた。彼は相手の兜を斬り得ないで、却って自分の刀の傷つ....
「深川女房」より 著者:小栗風葉
あお光さん、一つ上げよう」 「まあ私は……それよりもお酌しましょう」 「おっと、
零れる
零れる。何しろこうしてお光さんのお酌で飲むのも三年振りだからな。あれはいつ....
「錦紗」より 著者:犬田卯
したとすれば、道を急いだために、蟇口自身がひとりでに浮き上って、そして知らぬ間に
零れたに相違なかった。 しかしお通はたといどんなに夢中で歩いていようと、それを....
「偽刑事」より 著者:川田功
きな銀行の建物があった。周囲は広い余地を残し、鈴懸の木立から思い出した様に枯葉が
零れて居た。垣根と云うのは石の柱と、其を結び付けて垂れ下った鉄鎖がある丈けで、人....
「叔父と甥と」より 著者:岡本綺堂
ケッチか 蹴月 書きさしの墨絵の月やきり/″\す 同 露ほろり茶の花ほろり
零れけり 同 われも香の烟に咽びつつ、おなじく短尺の筆を取る。手はおののき....
「日本画と線」より 著者:上村松園
、そして色彩でごまかしたような画、そんな画を見ますと私達は純真の日本画の為に涙が
零れるような心持になります。 その人達に言わせますと、色彩の塗抹は線が持ってく....
「扉の彼方へ」より 著者:岡本かの子
肩を抱えて、「御免、ね」と子供のように謝りました。私は何とも知れぬ涙がはらはらと
零れて、花のようなこの青年を決して私のために散らすまい。もし、そういう羽目にもな....
「世間師」より 著者:小栗風葉
船に乗ったら、明後日あたりはもう故郷の土を踏んでいるのだと思うと、意気地なく涙が
零れた。海から吹き揚げる風が肌寒い。 こうなると、人間というものは妙に引け身に....