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「零点〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

零点の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青春の逆説」より 著者:織田作之助
ないと思った。三人の中では豹一がややましに出来るのだった。H教授は先ず豹一の点を零点にした。他の二人は一学期の点をそのままつけた。すると三人とも二学期を平均して....
正義と微笑」より 著者:太宰治
なものは、才能ではなくて、やはり人格です。横沢さんは満点をつけても、僕は、君には零点をつけます。」 「それじゃ、」横沢氏は何も感じないみたいに、にやにやして、「....
白くれない」より 著者:夢野久作
」 「……ヘイ。結構でげすが、新藤五は皆様の御鑑定の行止まりなんで……ヘエ」 「零点なのかい……ウーム。驚いたよ。お前は知っているのかい作者を……」 「ヘエ。存....
微笑」より 著者:横光利一
も判定のつきかねる所で、栖方はただ一人孤独な闘いをつづけているようだった。殊に、零点の置きどころを改革するというような、いわば、既成の仮設や単一性を抹殺していく....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
も知っておきたいらしい。 「海の水の温度は、大抵三十度より上にのぼることはなく、零点の下三度より降ることはありませんよ」 「その一度二度というのは、あなたがお考....
さまよえるユダヤ人の手記より」より 著者:寺田寅彦
という渾名を奉っていた。理由は簡単なことで、いかなる病気にでもその処方に杏仁水の零点幾グラムかが加えられるというだけである。いつか診察を受けに行ったときに、先に....
次郎物語」より 著者:下村湖人
とがあったが、点数欄には五点というのが一つあるきりで、あとはみな四点以下だった。零点はさすがに一つもなかった。備考欄には、「品性下劣、御殿女中の如し」とか、「駈....
スポーツの美的要素」より 著者:中井正一
判断構造の中に共在する場合、論理的判断としてはウィンデルバンドのいわゆる無関心的零点としての判断型態であるにもかかわらず、その二つの判断構造は一つの力の緊張《シ....
なよたけ」より 著者:加藤道夫
ずかしそうだな、こりゃ。 学生2 むずかしいね。……やって行かなかったら、まず、零点だな。 学生1 (当惑して、自分の本をぺらぺらめくる)弱ったな。……柳宗元は....
少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
他の人々もしいてすすめなかった。 六月の下旬になると寒暖計はしだいにくだって、零点以下十度ないし十二度のあいだを上下するようになったが、しかし洞内にはまきの貯....
駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
大地はさながら鉱石を踏むように冱てた朝、例の土方がてんでに異様ないでたちをして、零点以下の空気に白い呼気を吹きながら、隧道の上のいつものところで焚火をしようと思....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
《しゅつにゅう》差引きして幾百幾千円の不足する者あらん。この不足はすなわち身代の零点より以下の不足なるゆえ、無一銭の乞食に劣ること幾百幾千なれども、世人のこれを....
キャラコさん」より 著者:久生十蘭
け飛びあがっておいて、それから、スッと逆落《さかお》としに海の中へ落ちこむ。 「零点《ヌル》!……合わせて、零点《ヌル》!」 と、ベットオさんが叫ぶ。 みな....