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零砕
「零砕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
零砕の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「行人」より 著者:夏目漱石
。自分はこの点について彼女にもっと具体的な説明を求めたけれども、普通の女のように
零砕《れいさい》な事実を訴えの材料にしない彼女は、ほとんど自分の要求を無視したよ....
「道草」より 著者:夏目漱石
。そうして断片的ではあるが、どれもこれも決してその人と引き離す事は出来なかった。
零砕《れいさい》の事実を手繰《たぐ》り寄せれば寄せるほど、種が無尽蔵にあるように....
「イズムの功過」より 著者:夏目漱石
充たすための統一函である。文章ではなくって字引である。 同時に多くのイズムは、
零砕《れいさい》の類例が、比較的|緻密《ちみつ》な頭脳に濾過《ろか》されて凝結《....
「雨」より 著者:織田作之助
とでっさかい。それになんでんねん……」 電車会社の慰謝金はなぜか百円そこそこの
零砕な金一封で、その大半は暇をとることになった見習弟子にくれてやる肚だった。 ....
「不苦心談」より 著者:森鴎外
ウストの善本は無論ゾフィインアウスガアベである。私はそれを持っている。然るに私は
零砕の時間を利用して訳するのだから、三冊物を持ち歩くことが出来ない。それでハルナ....
「日本橋附近」より 著者:田山花袋
てしまっている中に――ことに震災以後は時には廃址になったかとすら思われるくらいに
零砕に摧残されている光景の中にそうした遠い昔の静けさが味わわれるということは、私....