雷神[語句情報] »
雷神
「雷神〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雷神の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「八十八夜」より 著者:太宰治
は、それどころではなかった。もはや、道々、わあ、わあ大声あげて、わめき散らして、
雷神の如く走り廻りたい気持である。私は、だめだ。シェリイ、クライスト、ああ、プウ....
「男女同権」より 著者:太宰治
な暮しをしていると言われているあのおいらんでさえ、私にとっては、実におそろしい、
雷神以外のものではなかったのでした。 こんな工合に女から手ひどい一撃をくらった....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
手には若雷居り、右手には土雷居り、左足には鳴雷居り、右足には伏雷居り、并せて、八
雷神成り居りき。是に於て伊邪奈岐命見|畏みて逃げ還ります。下略」 これは神代史....
「魔法修行者」より 著者:幸田露伴
見えて、愛宕山権現に願掛けした。愛宕山は七高山の一として修験の大修行場で、本尊は
雷神にせよ素盞嗚尊にせよ破旡神にせよ、いずれも暴い神で、この頃は既に勝軍地蔵を本....
「古事記物語」より 著者:鈴木三重吉
から、頭と、胸と、お腹と、両ももと、両手両足のところには、そのけがれから生まれた
雷神が一人ずつ、すべてで八人で、怖ろしい顔をしてうずくまっておりました。 伊弉....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
なあ。大|松明を燃やさっしゃる。その燃え残りを頂くとたい。……これから夏になると
雷神が鳴ります。その時にこれを火鉢に燻べると
雷神様が落ちさっしゃれんちうてなあ…....
「化け物の進化」より 著者:寺田寅彦
理界の現象が遺憾なく説明し得られるからこれらが物理的実在であると主張するならば、
雷神の存在を仮定する事によって雷電風雨の現象を説明するのとどこがちがうかという疑....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
入れていた、その羽織を引出して、今着直した処なのである。 また妙な処で御装束。
雷神山の急昇りな坂を上って、一畝り、町裏の路地の隅、およそ礫川の工廠ぐらいは空地....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
るかねえ。」 「頼むと申す……」 「何ものだ。」 と、いきなり段の口へ、青天の
雷神が倒めったように這身で大きな頭を出したのは、虎の皮でない、木綿越中の素裸――....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
になりたもうた、というのである。雷は既に当時の人には天空にある神であるが、天皇は
雷神のその上に神随にましますというのである。 これは供奉した人麿が、天皇の御威....
「追憶の冬夜」より 著者:寺田寅彦
。当らなかったら当るまで同じことを繰返すのである。 「神鳴り」というのは、一人が
雷神になって例えば障子の外の縁側へ出て戸をたたいて雷鳴の真似をする。大勢で車座に....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
りました。 名代の雷門はこれで焼け落ちましたが、誰か殊勝な人があったと見え、風
雷神の身体は持ち出すことは出来なかったが、御首だけは持って逃げました。それが只今....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
り、中心の柱が屋根を支え、前には金剛矢来があり、台坐の岩に雲があって、向って右に
雷神、左に風の神が立っていました。魚がしとかしんばとか書いた紅い大きな提灯が下が....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
部を求めてこれをその子孫に与え、佐伯造とす。『新撰姓氏録』には、佐伯造をもって天
雷神の孫天押人命の後となし、天神の族に列す。このもの果して売輪の後なる佐伯造と同....
「周防石城山神籠石探検記」より 著者:喜田貞吉
士もその神祇志料に石城の神を天津彦根神だと書かれた。しかるに、社伝では大山祇神に
雷神、高※神を配祀したのだとあるそうだ。思うにこれは後世の誤りで、後世祈雨の神と....