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雷電
「雷電〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雷電の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「懶惰の歌留多」より 著者:太宰治
ィナスの結婚は仕合せであった。ますらおこそはジュピタア様の御曹子《おんぞうし》、
雷電の征服者ヴァルカンその人であった。キュウピッドという愛くるしい子をさえなした....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
と言ってもさびしく物すさまじい北海道の冬の光景だ。 長い冬の夜はまだ明けない。
雷電峠と反対の湾の一角から長く突き出た造りぞこねの防波堤は大蛇の亡骸のようなまっ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
。 空気はそのエーテルより重きことはなお 水の土よりも軽きがごとし、 神はこれを
雷電の座と定めければ、このときより 多くの人の心はそのために安からず恐れ悩めり。....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
に剥がれている。それが不審の第一である。又その現場は城を距ること僅か五、六里で、
雷電もほぼ同じかるべき筈であるが、当夜の雷はかなり迅烈であったとはいえ、みな空中....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
光がピカリピカリ、雷鳴がゴロゴロなどは、どうも愉快に感じられない。しかも夕立には
雷電を伴うのが普通であるから、自然に夕立をも好まないようになる。殊に近年の夕立の....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
長はすぐ見てとった。利根川を渡って一里、そこに板倉沼というのがある。沼のほとりに
雷電を祭った神社がある。そこらあたりは利根川の河床よりも低い卑湿地で、小さい沼が....
「化け物の進化」より 著者:寺田寅彦
の自然界の不可解な現象を化け物の所業として説明した。やはり一種の作業仮説である。
雷電の現象は虎の皮の褌を着けた鬼の悪ふざけとして説明されたが、今日では空中電気と....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
すぜ。亀が昇天するのかも知れません。板に上ると、その機会に、黒雲を捲起して、震動
雷電……」 「さあ、出掛けよう。」 二人は肩を寒くして、コトコトと橋の中央から....
「葉桜と魔笛」より 著者:太宰治
て、去年の秋の、最後の一通の手紙を、読みかけて、思わず立ちあがってしまいました。
雷電に打たれたときの気持って、あんなものかも知れませぬ。のけぞるほどに、ぎょっと....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
日蓮の性格と行動とのあとはわれわれに幾度かツァラツストラを連想せしめる。彼は
雷電のごとくに馳駆し、風雨のごとくに敵を吹きまくり、あるいは瀑布のごとくはげしく....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
あまり重いのである。彼はまたそのときの雷鳴について考えた。彼を打ち倒したものは、
雷電ではない、何か他の物であるかのように断定した。何か彼に復讐を企てた悪魔が、自....
「魔味洗心」より 著者:佐藤垢石
十匁ほどあって、まず一貫目近い大ものである。半死半生の失神状態となって、上新田の
雷電河原のしも手へ流れついたのであるから、末だ全く死んでしまっているわけではない....
「母の匂い」より 著者:佐藤垢石
はそれが何より嬉しかった。 やはり、五月はじめのある朝、父と二人で、村の河原の
雷電神社下の釣り場へ若鮎釣りを志して行った。父と私が釣り場へ行く時には、いつも養....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
「有松染相撲浴衣」――有馬の猫騒動と「扇屋熊谷」とで、小野川喜三郎と熊谷が訥子、
雷電為右衛門と扇屋|上総が照蔵、敦盛が源平、召仕お仲が鬼丸、小野川の母と姉輪が猿....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
往いては返る競争で、吹き過ぐる周囲に
深甚なる作用の連鎖が作られる。
ともすれば
雷電の破壊の焔が
道のゆくてに燃え上がる。
しかし、主よ、御身の使徒等は
御身の....