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電気スタンド
「電気スタンド〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
電気スタンドの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「古典風」より 著者:太宰治
ぬるばかり苦しくなって、そうして、枕元の水仙《すいせん》の花を見つめて居ります。
電気スタンドの下で水仙の花が三輪、ひとつは右を向き、ひとつは左を向き、もうひとつ....
「虚構の春」より 著者:太宰治
ンス製、百にちかい青蛙《あおがえる》あそんでいる模様の、紅とみどりの絹笠かぶせた
電気スタンドを、十二円すこしで買いました。書斎の机上に飾り、ひさしぶりの読書した....
「雌に就いて」より 著者:太宰治
して、幽霊だ。部屋へ帰って来ると、女は、もう寝ている。枕もとに行燈《あんどん》の
電気スタンドがついている。」 「女は、もう、ねむっているのか?」 「ねむっていな....
「東京八景」より 著者:太宰治
行かなければならなかった。とうとう六年目に、Hとわかれた。私には、蒲団と、机と、
電気スタンドと、行李一つだけが残った。多額の負債も不気味に残った。それから二年経....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
ぜ。」兄さんは、寝巻に着換えて、蒲団へもぐり込んでしまった。僕は部屋を暗くして、
電気スタンドをつけてやった。 「兄さん。姉さんが泣いていたぜ。兄さんが、毎晩そと....
「創生記」より 著者:太宰治
されてえ。風鈴声。そのほかの、あざ笑いの言葉も、このごろは、なくなって、枕もとの
電気スタンドぼっと灯って居れば、あれは五時まえ、消えて居れば、しめた五時半、もの....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
いと思う。臥裸婦というわけのわからぬ名題によって、船底枕に友禅の掛布団、枕もとに
電気スタンド、団扇、蚊やり香、しかしてあまりの暑さに臥裸婦となった光景ははなはだ....
「死ね!」より 著者:豊島与志雄
。 「ではあたしも、それまでに用意しておくわ。」 簡単至極である。その時彼女は
電気スタンドの紐をいじくっていたが、ふいに、ぽつりと一粒の涙を眼に浮べて、それを....
「守宮」より 著者:豊島与志雄
それが丁度、私の真正面に当る。硝子戸から二尺ばかり距てて机が据えてあり、机の上に
電気スタンドが置かれているので、夜の光をしたしんで飛んでくる虫は、大抵、真正面の....
「夢の図」より 著者:豊島与志雄
る。満足だからして、しみじみと涙ぐんでいるのである。 木村の机の上にある粗末な
電気スタンドからの光りは、彼女が幾度か夜更けに身に浴びたものだった。だから今、こ....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
とりつけた電燈だけを、ポッと灯して、大きいライチング・デスクの前に立つと、乱暴に
電気スタンドの鎖を引いてから、まず真中の抽出しを、タップリと開けた。その中には、....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
。 次郎は深いため息に似た息を一つつくと、カーテンを思いきり広くあけ、机の上の
電気スタンドを消した。そして、外の光でもう一度「歎異抄」のページに眼をこらした。....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
だ。逃げるにつれて、きれいにかざられてあった花びんがぶつかりあってくずれ落ちる、
電気スタンドがころがる、おもちゃの山がくずれる、さいごに食堂をかけぬけて、ベッド....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
富士をとして、私自身、私の身体からあの巨大の土塊が引離れて行くように感じ、そして
電気スタンド越しに事実富士の雪の三角の形をありありと眼底に見たことである。そして....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
因・縁・果の理というのはどういうことかと言いますと、例えば、私のテーブルの上に
電気スタンドがあります。今は昼間なので灯は点っていませんが、電球の口元まで電気が....