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「電気ブラン〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

電気ブランの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十円札」より 著者:芥川竜之介
たる窮乏《きゅうぼう》に安んじなければならぬ。長谷正雄《はせまさお》は酒の代りに電気ブランを飲んでいる。大友雄吉《おおともゆうきち》も妻子《さいし》と一しょに三....
人間失格」より 著者:太宰治
屋台の牛めし焼とりの安価にして滋養に富むものたる事を説き、酔いの早く発するのは、電気ブランの右に出るものはないと保証し、とにかくその勘定に就いては自分に、一つも....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
先生とはよばれず、バッカスの旦那で通っていた。未だ三十五、六だが、浅草にいた頃の電気ブラン、浅草から千日前へ崩れて来てからの泡盛のために頭髪がすっかり禿げあがっ....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
う。毎日、心の中で助けてくれッ、助けてようと唄のように唸《うな》ってばかりいる。電気ブランを飲んでるような唸りかたなり。 「お爺さん、玉の井って知ってる?」 「....
労働者の居ない船」より 著者:葉山嘉樹
、直ぐにカラカラに、出来の悪い浅草海苔のようにコビリついてしまった。 「チェッ、電気ブランでも飲んで来やがったんだぜ。間抜け奴!」 「当り前よ。当り前で飲んでて....
白い壁」より 著者:本庄陸男
いと言い、継母はあんまりこの子も親の恩知らずだと高尚な理窟をこねた。二三年この方電気ブラン一杯もひっかけられないと言う親爺は、小僧にほしいというこんないい口を、....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
というような筒袖の小僧ッ子が、朝ッパラから五六人あつまって、一升ビンで買ってきた電気ブランをのんでいる。三人ぶんぐらいの洋服や着物を曲げて、電気ブランを買ってき....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
す風景はわるくないものである。 コップ酒専門で天下に名高いのは新橋の三河屋だ。電気ブランの浅草のヤマニバーとともに、財布の軽い呑んべいには有りがたい存在で、私....
烏恵寿毛」より 著者:佐藤垢石
がね――。 これからの日本酒は陽気を食いますから、こうしなすっちゃいかがです。電気ブランがよいと思いますが。 電気ブラン? ご存じでしょうがね、これは重宝....