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「電球〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

電球の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
年末の一日」より 著者:芥川竜之介
やっと手に入れた話などをしていた。 すると富士前を通り越した頃、電車の中ほどの電球が一つ、偶然抜け落ちてこなごなになった。そこには顔も身なりも悪い二十四五の女....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
退けるようにむずかゆい手を腕の所で堅く組む。 ふとすすけた天井からたれ下がった電球が光を放った。驚いて窓から見るともう往来はまっ暗になっている。冬の日の舂き隠....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
ない毛だ物になっているようだ。香ばしいはずの皿も、僕の鼻へは、かの、特に、吉弥が電球に「やまと」の袋をかぶせた時の薄暗い室の、薄暗い肌のにおいを運んで、われなが....
国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
中の幸であると、各新聞紙は悲壮な空元気の社説を掲げた。だが、当夜の不思議な毒瓦斯電球を、誰が装置したのであるか、また入口の扉は誰が鍵をかけたのであるかについては....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
っしゃい。波二さんも、気をつけてネ……」 少年は、高いところに点いている電灯の電球を、ねじって消すために、長い竿竹の尖端を、五つほどに割って、繃帯で止めてある....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
私の見廻りもよくないわけで、これからは、警報発令とともに消してまわることにした(電球をひねる)。 ◯夜中にまた警報。起きてみたら雪であった。ハッと心配したことは....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
に連絡のあることを示したのち、靴をいじっていたが、靴のフックのところに突然赤い豆電球がついた。 すると、殆んど同時に、靴の底から熊手《くまで》のようなものがと....
金属人間」より 著者:海野十三
でも、それに負けていずに投げかえす。しまいには、茶釜の破片だけでなくて、棒ぎれや電球や本や弁当箱までが、見物人席と舞台の間にとびかうさわぎです」 「えらいことに....
恐竜島」より 著者:海野十三
もたくさんいる。ひとりぼっちじゃないぞ」 玉太郎は立ちあがると、胸をたたいた。電球《でんきゅう》の魔術《まじゅつ》 玉太郎の心は、ようやく落ちつきをとりもど....
火星兵団」より 著者:海野十三
は、先生の考えていた通りであった。 二人が、話をしている時、暗中で、五つの赤い電球が、しきりについたり消えたりしはじめた。すると博士は、あわてて立上った。 ....
空中漂流一週間」より 著者:海野十三
虞れがあるのである。 ちらりと地上へ目をやると、××陣地はもうマッチ箱の中に豆電球をつけたように小さくなっていた。高度はすでに三千メートル、方角がはっきりしな....
人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
である土牢の前に、そっと近づいた。そして小さい格子窓のところへよった。かすかな豆電球がともっている土牢であった。博士の目は、そのうすぐらい明りをたよりにして石牢....
空襲警報」より 著者:海野十三
ところが三つまたに割れ、その先を繃帯でグルグル巻いてあった。その三つまたを街灯の電球へおしつけ、竿を左まわりにねじると、電球がソケットからすこし抜けてもどるため....
科学者と夜店商人」より 著者:海野十三
思われた。縁日の商人は、陰影のない照明をやるのに照明学に従って間接照明法を用いず電球を裸にむき出した儘の直接照明法で、これに成功しているのであった。その代り電柱....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
、もとはブリキに段をつけるロールにボール紙を通したもので、正式な名はなく一般に「電球包み紙」といわれていた。しかしこれは一枚の紙を山型のジグザグに縮ませただけで....