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電線
「電線〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
電線の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
したのかわからなかった――葉子は暗闇《くらやみ》の中に目を開いた。あらしのために
電線に故障ができたと見えて、眠る時にはつけ放しにしておいた灯《ひ》がどこもここも....
「階段」より 著者:海野十三
のだ。彼は階段のうしろへ跼むとリノリュームをいきなりめくってその下から二本の細い
電線をつまみ出した。その
電線は床を匍って一階へ下りる階段の方へ続いていたが、
電線....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ナッテイルノダ。黒点ガ見エ、強イ光デ網膜ガヤケタトキノ感ジガアリ、且ツチラチラト
電線ノ雑音ミタイナモノガ盛ンニ動クノデアル。 ソウイエバ昨年ノ暮空襲デクライ外....
「火星探険」より 著者:海野十三
わゆる電熱服である。 普通の電熱服は服についている紐線の端のプラグを、艇内の配
電線のコンセントへさしこめば、それで電流が通って服が暖くなるわけであったが、上陸....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
体の中は、がらん洞ですぞ」 「がらん洞。やっぱりそうか」 「がらん洞ですが、細い
電線みたいなものが、網の目のように縦横に走っています」 帆村は、この発見にもと....
「火星兵団」より 著者:海野十三
たものが、見つかりましたか」
「そうだね。時計の中には、ラジオの受信機のように、
電線が、ごたごたと引張りまわしてあるよ。しかし、この
電線は、何のためにあるんだか....
「怪塔王」より 著者:海野十三
いちがいだと思っていました。 塩田大尉は、ポケットのなかから、小さい紙包と長い
電線とをひっぱりだしました。 「それはなんですか」 「これは爆薬だ。これを入口に....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
室、その他ありとあらゆる島内の要所から、この司令塔内へ向かって、幾十万、幾百万の
電線が集っているのであった。 それは通信線もあれば、点火装置もあれば、速度調整....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
。落ちこめば、まず腰のあたりまで嵌ってしまうであろう。 その凄じい亀裂の上に、
電線が反吐をはいたように入り乱れて地面を匍っていて、足の踏みこみようもない。ただ....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
取払ったよ。) と頬張った含声で、 (思ったより余程さきだった。) ははあ、
電線に故障があって、障るものの見当が着いた処から、先生、山めぐりで見廻ったんだ。....
「橋」より 著者:池谷信三郎
て、……怒ってるの? ――今日の君の声はなんて冷たいのかしら。 ――だって、雪が
電線に重たく積っているんですもの。 ――どこにいるの、今? ――帝劇にいるの。あ....
「凧の話」より 著者:淡島寒月
いうと、玩具では纏や鳶口、外の遊びでは竹馬に独楽などであったが、第一は凧である。
電線のない時分であるから、初春の江戸の空は狭きまでに各種の凧で飾られたものである....
「科学が臍を曲げた話」より 著者:海野十三
鋭い電気|吸引力で、雷が忽ち吸いよせられ、この針の上に落ちますが、落ちると同時に
電線を伝わって地中へ潜りこみ、勢を失ってしまいます。これは云うまでもなく雷の正体....
「死体室」より 著者:岩村透
彼も中々落々として寝込まれない。ところが、この小使部屋へは、方々の室から、呼鈴の
電線がつづいているので、その室で呼ぶと、此処で電鈴が鳴って、その室の番号のついて....
「西航日録」より 著者:井上円了
に接踵する勢いあり。されば、西倫の名は過称にあらざるべし。市街縦横に電車を通し、
電線あたかも蛛網のごとし。しかしてその線下に来往する人は、蟻のごとく見ゆるなり。....