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「電鍵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

電鍵の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大阪万華鏡」より 著者:吉行エイスケ
綿花事務所へやってくると、夜の疲労をぬりかくした、濃化粧したタイピストが電話機の電鍵《でんけん》を敲《たた》くように、昨夜の記憶を白紙にうずめていた。 昨今の....
壊れたバリコン」より 著者:海野十三
段々と頭の方へ昇りつめて来るのを感じました。耳は火のようにほてり、鼓動は高鳴り、電鍵を握る指端にはいつの間にかシットリと油汗が滲み出ていました。相手は何者か! ....
海底大陸」より 著者:海野十三
り出す、こまかいセグメントをもった救難信号筒がまわりだし、こちこちとしきりに自動電鍵がはいる。 「うむ、うまくいったぞ。こっちの救難信号をたれかが受信してくれた....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
の三人づれだった。電信員は、はっと敬礼をすると、また元のように機械の方を向いて、電鍵を叩きだした。 「ここなら、大丈夫だ、まあ、そこへ掛けろ」 ターネフは、二....
地球要塞」より 著者:海野十三
。元帥は私の報告を聞いて、どんなに気を落されることであろうか。それを思うと、私は電鍵《でんけん》に手をふれる勇気が、一時に消失するのを覚える。 でも、私は、つ....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
、電文を復誦した。一字もまちがいはない。中尉が「よし」というのを聞いて、ただちに電鍵をたたきはじめる。さっき中尉から命令をうけると、すぐさま少年は送電機のスイッ....
怪塔王」より 著者:海野十三
おもいきりぐんぐんと愛機をとばせていく。 そのあいだにも、小浜兵曹長はしきりと電鍵をたたいているのでありました。彼は偵察任務のため、青江機にのっているのである....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
ほどの奇妙な受話器をひっぱりだし、耳の穴に入れた。そして右の指先で、小さな無電の電鍵を、こつこつとたたいた。 「X二〇三、X二〇三」 それは、例のよびだし符合....
豆潜水艇の行方」より 著者:海野十三
は、耳にきこえるモールス符号を、すらすらと書きとっていましたが、そのうちに、彼も電鍵を指さきで、こつこつと、おして、なにごとかを無線電信で打ちました。 そうし....
幽霊船の秘密」より 著者:海野十三
に死んでいったのであろう。ひょっとすると、あそこに散らばっている千切れた手首が、電鍵を握ってはかなうもののない、あの丸尾技士の手首であるかもしれないのだ。そんな....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
ナとなった。 そこで彼は、小さな受話器を耳にかけ、同じく缶の底にとりつけてある電鍵をこつこつ叩いて、軍艦明石の無電班を呼んだ。 相手は、待っていましたとばか....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
水に没して、両舷をしぶきが洗ってゆく。そうして、ヴィデは部署につき、無電技師は、電鍵をけたたましく打ちはじめたのである。 「危険に瀕す。現在の位置において、救助....
運命のSOS」より 著者:牧逸馬
ける。 邪魔になって船客の電報が打てない。 肝癪を起したフィリップスは、強く電鍵《キイ》を叩いた。無電で大喝したのだ。 「引っ込め! Keep out!」 ....