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電飾
「電飾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
電飾の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「可哀相な姉」より 著者:渡辺温
の※躇なく這入って行った。そのビイルディングの軒端には「フラワー・ハウス」と云う
電飾文字が明滅していた。それで私も黒いマントを脱いで大胆にその玄関へ踏み込んだ。....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
の劇場のハネで、夜空に点滅する―― 「KYOTO THEATRE」 のピンクの
電飾文字のまわりを囲って、ぐるぐる廻る橙色の点滅燈のテンポが、にわかにいきいきと....
「職業婦人気質」より 著者:吉行エイスケ
で停止していた。 ――タイガーで支那料理はどう? ――そういえばタイガーの入口の
電飾はにんしんした支那女の入墨《いれずみ》のあるお腹みたいだぜ。 ハイ・ヒルの....
「東京ロマンティック恋愛記」より 著者:吉行エイスケ
なぜ、そんなに亢奮なさるの。」 裏街を行く車窓にメインストリートの上層の華美な
電飾が反映していた。 「――……接吻しますよ。」と、僕が云った。 「――……いや....
「茶色っぽい町」より 著者:宮本百合子
近頃、その通りのつき当りに、何という医者だったか屋根の上へ、大万燈のように仰山な
電飾(イルミネーション)広告をつけたのを遙か中空に見上げながら、だらだら坂をのぼ....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
並木のシャン・ゼリゼーまで出たが闇一筋の道の両はずれに一方はコンコールドの広場に
電飾を浴びて水晶の花さしのように光っている噴水を眺め、首を廻らして凱旋門通りの鱗....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
鬼は、お桂のために心を配って来たらしい。 演芸館の旗は、人の顔と、頭との中に、
電飾に輝いた。……町の角から、館の前の広場へひしと詰って、露台に溢れたからである....
「魔都」より 著者:久生十蘭
きのえいぬ》の歳も押詰って、今日は一年のドンじりという極月《ごくげつ》の卅一日、
電飾眩ゆい東京会館の大玄関から、一種慨然たる面持で立ち現われて来た一人の人物。鷲....