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霊岸島
「霊岸島〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
霊岸島の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
た。この正月の末にお通を目見得にやった奉公先は向島の寺島村の寮で、この寮の主人は
霊岸島の米問屋の三島であることが判った。 この頃は諸式|高直《こうじき》のため....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
竜動より三時間で往復の出来る処、日本で云えば横浜のような繁昌な港で、東京で申せば
霊岸島鉄砲洲などの模様だと申すことで、その世界に致してお話をします。スマイル、ス....
「縮図」より 著者:徳田秋声
じ家へ来た時分には、小菊の亡くなった直後であった。 那古は那古観音で名が高く、
霊岸島から船で来る東京人も多かった。洋画家や文学青年も入り込んだ。芸者は大抵東京....
「足迹」より 著者:徳田秋声
をして、火鉢の傍へ寄って来た。近所はもう寝静まって、外は人通りも絶えてしまった。
霊岸島の方で、太い汽笛の声などが聞えた。 叔母はその晩、しみじみした調子で、家....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
ても悪い了見を出したものだ。 渡し船 「おッこちが出来てわたしが嫌になり」さて
霊岸島から深川への永代橋が架って以来名物の渡し一つ隅田川にその数を減じたが、代り....
「日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
民はそこで無数に焼け死んだ。東の方の火は、佐久間町から柳原を一嘗めにして、浜町、
霊岸島、新堀から鉄砲洲に移って、百余艘の舟を焼いたがために、佃島、石川島に燃え移....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
木暮八|郎と云うのが一等宜いと彼地で申します。木暮八郎の三階へ参って居ます客は、
霊岸島川口町で橋本幸三|郎と申して、お邸へお出入を致して、昔からお大名の旗下の御....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、伝馬町の牢屋敷も、両芝居も、やっぱり残りませんでした。日本橋からさきは八丁堀、
霊岸島、新川、新堀、永代際まで、築地の御門跡から海手、木挽町《こびきちょう》の芝....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
るので、今の汐留《しおどめ》停車場のそばにその頃並んで居た船宿で、屋根船を雇って
霊岸島《れいがんじま》へ出て、それから墨田川を山谷《さんや》堀までさかのぼって、....
「三甚内」より 著者:国枝史郎
一 「御用! 御用! 神妙にしろ!」 捕り方衆の叫び声があっちからもこっちからも聞こえて来る。 森然と更けた
霊岸島の万崎河岸の向こう側で提灯の火が飛び乱れる。 「抜いたぞ! 抜いたぞ! 用....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
後はひっそりと静かであった。 6 事件はここで江戸へ移る。 ここは深川の
霊岸島。そこに一軒の屋敷があった。特色は表門の一所に、桐の木の立っていることであ....
「深川女房」より 著者:小栗風葉
さんとかいうのでしたね? その方はどこに今おいででございますね?」 「え、それは
霊岸島の宿屋ですが……こうと、明日は午前何だから……阿母さん、明日夕方か、それと....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
で立腹を切った処でさ。」 「ああああ、」と束ね髪が少し動いて頷く。 「月に一度、
霊岸島から五十石積が出るッてますが、三十八里、荒海で恐ろしく揺れるんですってね。....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
しんつじばし》、京橋八丁堀《きょうばしはっちょうぼり》の白魚橋《しらうおばし》、
霊岸島《れいがんじま》の霊岸橋《れいがんばし》あたりの眺望は堀割の水のあるいは分....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
で……おい此方を向いて聞きねえよ面白え話だ、そうするとお爺さん、ピョコ/\担いで
霊岸島まで往くと、鰻で飯を食うから駕籠を下せと云うから、旦那大黒屋は疾うに売切れ....