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「霊鳥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

霊鳥の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
雪の白峰」より 著者:小島烏水
この頃は飽かず、眺め居候《おりそうろう》、……白峰の霊を具体せるものは、誠にこの霊鳥の形に御座候、前山も何もあったものにあらず、東南富士と相対して、群山より超越....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
らん。飛天の銃は、あの、清く美しい白鷺を狙うらしく想わるるとともに、激毒を啣んだ霊鳥は、渠等に対していかなる防禦をするであろう、神話のごとき戦は、今日の中にも開....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ろ危つかしい難所だと思ったこともございました。又道中どこへ参りましても例の甲高い霊鳥の鳴声が前後左右の樹間から雨の降るように聴えました。お爺さんはこの鳥の声がよ....
慈悲心鳥」より 著者:岡本綺堂
心鳥を一度飼ってみたいと思い立って、中禅寺にいる者に頼んでいろいろに猟らせたが、霊鳥といわれているこの鳥は声をきかせるばかりで形を見せたことはないので、彼は金に....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
、お餌の米が稗になろうと、粟になろうと、喜んでついばんだにちがいない。このへんが霊鳥霊鳥たるところ。……まして、いわんや、上様お手飼のお鶴。上の御仁慈《ごじん....
痀女抄録」より 著者:矢田津世子
みるような小断欠になってしまっていた。繍帳原形は中央に浄土変相をあらわし、瑞雲、霊鳥、霊樹、雲形、花鳥、人物、鬼形、仏像などを、周りに大銭のような亀甲が一百ばか....
イエスキリストの友誼」より 著者:新渡戸稲造
を二ツ并《なら》べるのではなくして鳳を二ツ書いたものだそうだ。鳳は人を引き付ける霊鳥で東西共にいる。この珍らしい立派な鳥が二羽も并でいるのが今日謂うところの友で....
三国志」より 著者:吉川英治
、あなたが?」 「孔明先生は、其許でしょう」 「ちがいます! ちがいます! ……霊鳥と鴉ほど違います」 「では、何びとでおわすか」 「孔明の友人、博陵の崔州平と....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
あるそうだ。島人の元祖は兄妹二人のはらからであったが、爰を人間の島にするために、霊鳥に教えられて夫婦の縁を結んだ。それ故に今でもこの島を古宇利と謂うのだとある。....
仏法僧鳥」より 著者:斎藤茂吉
提灯を借りて今日の午後に往反したところを辿って行った。この仏法僧鳥は高野山に啼く霊鳥で、運好くば聴ける、後生の好くない者は聴けぬ。それであるから、可なり長く高野....