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霍
「霍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
霍の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
反歌 大君の御世とこしへによろづよも南の山と立ち重ねませ 夏山の若葉立ちくぐ
霍公鳥なれもなのらな君が御幸に 山のまの家居る民の族まで御幸をろがむことのかしこ....
「パンドラの匣」より 著者:太宰治
って、いかにも赤鬼のお面を聯想させるのだが、さすがに、そこは遠慮して避けて、鬼の
霍乱というわけで、カクランだ。着想が上品である。 「カクラン。」 「なんだい。」....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
は孤なりき。父は鹿児島の藩士にて、維新の戦争に討死し、母は安彦が六歳の夏そのころ
霍乱と言いけるコレラに斃れ、六歳の孤児は叔母――父の妹の手に引き取られぬ。父の妹....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
い伝えられているが、いつの時代の人だかわからないということでした。 餅二枚
霍丘の令を勤めていた周潔は、甲辰の年に役を罷めて淮上を旅行していました。 その....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
市中をまわるもの尠からず、昔時は照りつける中を笠一つ被らず、定斎の利目はかくても
霍乱にならぬとてそれで通したものだが、今は蝙蝠傘に定斎と記されたをさして、担いゆ....
「連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
いう感じがある。前者の「秋の空尾の上《え》の杉《すぎ》に離れたり」「息吹きかえす
霍乱《かくらん》の針」「顔に物着てうたたねの月」「いさ心跡なき金のつかい道」等に....
「黒い地帯」より 著者:佐左木俊郎
* 森山が、疲労と睡眠不足との身体を炎暑に煎りつけられて、日射病系の急性|
霍乱で死んでから、そこの小作人達は、代る代るに水揚げ水車を踏んだ。 併し、その....
「四谷怪談」より 著者:田中貢太郎
が病気になったところへ、四月八日、芝の増上寺の涅槃会へ往っていた権八郎がその夜|
霍乱のような病気になって翌日歿くなり続いて五月二十七日になって女房が歿くなった。....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
す始めでした」と、半七老人は云った。「それから三、四年経つうちに、親分の吉五郎は
霍乱で死にました。その死にぎわに娘のお仙と跡式一切をわたくしに譲って、どうか跡を....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
の時の汚なさ臭《くさ》さ苦しさは今でも記憶している。 私の三つの時の七月に母は
霍乱《かくらん》で死んだ。それ以来私は祖母の手に育てられた。私のうちには父母の外....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
わすときには、「呼子鳥が大和京へ来る」ということになる。「大和には啼きてか来らむ
霍公鳥汝が啼く毎に亡き人おもほゆ」(巻十・一九五六)という歌の、「啼きてか来らむ....
「兜」より 著者:岡本綺堂
。 「それが今になると思い当ることがあるんです。御成道の道具屋の女房はこの七月に
霍乱で死にました。」 「それは暑さに中ったのだろう。」 「暑さにあたって死ぬとい....
「廿九日の牡丹餅」より 著者:岡本綺堂
た。家内の者もおどろき騒いで、すぐに近所の医者を呼びにやると、医者は暑気あたりの
霍乱であろうと診察した。そういうことのない呪禁に、きょうは黄粉の牡丹餅を食ったの....