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霓
「霓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
霓の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
と》も時には偉大なる片輪に敬服することもない訣《わけ》ではない。)
「虹
霓関」を見て
男の女を猟するのではない。女の男を猟するのである。――ショウは....
「古代国語の音韻に就いて」より 著者:橋本進吉
〕疑擬義宜 ┌〔清音〕祁計稽家奚鶏※谿渓啓価賈結・異甲類 │〔濁音〕牙雅下夏
霓 ケ┤ │〔清音〕気開既※概慨該階戒凱※居挙希・毛食飼消笥乙類 └〔濁音〕....
「草枕」より 著者:夏目漱石
《わ》き上がる。春の夜《よ》の灯《ひ》を半透明に崩《くず》し拡げて、部屋一面の虹
霓《にじ》の世界が濃《こまや》かに揺れるなかに、朦朧《もうろう》と、黒きかとも思....
「琴のそら音」より 著者:夏目漱石
こんな時は気を落ちつけて寝るのが肝心《かんじん》だと堅く眼を閉じて見る。すると虹
霓《にじ》を粉《こ》にして振り蒔《ま》くように、眼の前が五色の斑点でちらちらする....
「愛卿伝」より 著者:田中貢太郎
に出でて水は湖に在り 微瀾倒に浸す玉浮図 簾を掀げて姐娥と共に語らんと欲す 肯て
霓裳一|曲を数えんや無や 手に弄す双頭茉莉の枝 曲終って覚えず鬢雲の欹くことを ....
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
黒雲の帳が開かれますと、水晶の玉座の上に朝の雲、夕の雲、五色七彩の袖眼も眩く、虹
霓の後光鮮かにホリシス神が出現しまして、赫燿たる顔色に遍く法廷を白昼の如く照し出....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
てきっと窓の方を見やった。がかれは爛々たる炎の鏡に射られて目がくらんだ、五色の虹
霓がかっと脳を刺したかと思うとその光の中に画然とひとりの男の顔があらわれた。 「....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
て唸《うな》り出した。その気配を見ると、部屋の真中に大の字になって、いい気持に紅
霓《こうげい》を吹いているらしい。 だが、爛酔にしても本性《ほんしょう》は違《....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
して、次を待った。
「右旋して、日輪の魏々として照映する如く、色相金色にして、紅
霓《こうげい》、雷閃の如し。南無、延命、息災の呪法を成就せしめ給え――香気如何」....
「丸の内」より 著者:高浜虚子
たが)ある洋館の這入口に『ライスカレー一杯二十五銭』とある札を見て、私は大旱に雲
霓を得た心持でそこにはいった。そこは震災に荒されたあとは見えたが、かなり立派な食....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
し。十二時半出港。海上多少の風波ありて、船少しく傾動す。 二日、曇り。午前、虹
霓一弓、驟雨一過、南風冷を送り、秋気船窓に入るの心地あり。また、晩に船欄に倚れば....
「富籤」より 著者:神西清
嫌悪と怨恨のごちゃまぜになった眼で夫を睨み返した。細君にも自分の計画や思惑や、虹
霓のような夢想があるのだった。そして自分の夫が今なにを空想しているか、とてもよく....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
たびに、虫の音はみな息をひく。昼はさほどとも見えない秋草の花々も、顔を粧ってみな
霓裳羽衣を舞うかのように戦ぎ立つ。 「…………」 「よし、これまで」 武蔵が、....
「三国志」より 著者:吉川英治
した。 「見ると聞くとは大きな違い。曹丞相は、賢を愛し、人材を求むること、旱に雲
霓を望むごとしと、世評には聞いていたが……。いやはや……これでは覚束ない。――あ....
「三国志」より 著者:吉川英治
名である。深窓の姫君でありながら、この呉妹は、生れつき剛毅で、武芸をこのみ、脂粉
霓裳の粧いも凛々として、剣の簪をむすび、腰にはつねに小弓を佩き、その腰元たちもみ....