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霜除け
「霜除け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
霜除けの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
んなを楽しませていました。――野にすてた笠に用あり水仙花、それならなくに水仙の、
霜除けほどなる佗住居――こんな文句は皆んなも暗記してしまうほどになりました。そう....
「爛」より 著者:徳田秋声
した色に濁って、調子が相変らず突拍子であった。 庭木や、泉水の金魚などに綺麗に
霜除けのされた、広い平庭の芝生に、暖かい日が当って、隠居の居間は、何不足もなく暮....
「渋谷家の始祖」より 著者:宮本百合子
のかが、心の底に頭をもたげて来るのである。 小さい鉢植えの紅梅を綻ばせながら、
霜除けをした芭蕉の影を斜に、白い障子に写した朗かな日を背に受けて、我ともなくうつ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
には十坪ばかりの小庭があった。庭には綺麗に手入れが行きとどいていて、雪釣りの松や
霜除けの芭蕉が冬らしい庭の色を作っていた。 「縁側の雨戸は開いていたんですか」と....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
植込み錦木のあしらい、下草の様子、何やかや申分なく、鞍馬と御影の飛石に敷松葉から
霜除けの飾縄、打水を致し洗い上げてあります、土廂が深くなっている六畳の茶の間が有....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
の駕をのぞいて、 「お千絵殿、少し駕の外でも眺めてはどうだな」と、垂れを解いた。
霜除けをかぶった牡丹花のように、お千絵様は中にかがまっていた。 手には縄、ほつ....
「雲霧閻魔帳」より 著者:吉川英治
みにではない、女の愛に、また、子の愛にである。 代地の権内の住居が、黒板塀や、
霜除け松を川明りに描いて、ついそこに見える。この界隈で夜叉権といわれる高利貸だ。....