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「霜風〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

霜風の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
白髪小僧」より 著者:杉山萠円
《ちまなこ》で駈けまわりましたが、不思議や悪魔はどこへ行ったか影も形も無く、只|霜風《しもかぜ》が身を切るように冷たくて、大空には星の光りが降るように輝いている....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
もの。……私のそれは、師走から、寒の中で、八百|八島あると言う、どの島も皆白い。霜風が凍りついた、巌の角は針のような、あの、その上で、(こいし、こいし。)って、....
露肆」より 著者:泉鏡花
、と狙って、ずるりと後脚を擡げる、藻掻いた形の、水掻の中に、空を掴んだ爪がある。霜風は蝋燭をはたはたと揺る、遠洋と書いたその目標から、濛々と洋の気が虚空に被さる....
西航日録」より 著者:井上円了
加わる。一昨日まで毎室暖炉を待ちしも、今日より食後、アイスクリームを呼ぶに至る。霜風凍雨の時節このことあるは、本邦人の怪しむところならん。二十八日未明、ホンコン....
三国志」より 著者:吉川英治
の辛未、十一月七日の夜だった。巨星は果たして地に墜ちたのだ。夜もすがら万梢悲々と霜風にふるえて、濃き血のにおいとともに夜はあけた。 朝陽を見てから、敵も味方も....