露人[語句情報] » 露人

「露人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

露人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
コレクション・オヴ・ウオエージス・エンド・トラウェルス》』巻四、頁六七六)に帝が露人と講和のため遣わした一行がカルカ辺で兎狩した事を記して歩卒三、四百人弓矢を帯....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
で其の顔形は既に今見た穴倉の両側の押入れに満ちて居る程ですが、中には英人も仏人も露人米人、濠洲人に至るまで殆ど全世界の人が有ります、けれど孰れも今は全くの別人と....
苦力頭の表情」より 著者:里村欣三
尻を払って起きあがった。そして灰のような埃を蹴たてて往来を横切った。俺の背中に、露人が草原から何か叫んで高く笑った。 女は近づいてみると、思ったよりフケて、眉....
趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
ぶ声が、逆《さか》しまに日本海を撼《うご》かして満洲の果まで響き渡った時、日人と露人ははっと応《こた》えて百里に余る一大|屠場《とじょう》を朔北《さくほく》の野....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
、時折り街頭に見掛けるのであった。 さてこうして、聖アレキセイ寺院の名が、白系露人の非運と敗北の象徴に過ぎなくなり、いつかの日彼等の薔薇色であった円蓋の上には....
安重根」より 著者:谷譲次
人のように活気づいている。 安重根 (陽気に独語)ハルビンは寒いからな。 最後に露人の羊皮外套を取り出す。 安重根 これだ。 柳麗玉がいそいそと外套を着せる。引....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
愛す。」 この「日露の親和がうんぬん」のことばは、公の死後、非常な好意をもって露人のあいだに喧伝された有名な言辞だ。 ふたたびタイトル。 「そうして午前九時....
美しい犬」より 著者:林芙美子
ペットは野尻へ逃げていってしまった。それからは、モオリスさんのおとなりにいた白系露人のガブラシさんに、かわいがられて暮らしていたのだけれど終戰と同時に、ガブラシ....
札幌まで」より 著者:寺田寅彦
領事館がある。これも面白い事実である。門の鉄扉の外側に子守が二、三人立って門内の露人の幼児と何か言葉のやりとりをしていると、玄関から逞しいロシア婦人が出て来て、....
雪のシベリア」より 著者:黒島伝治
。 そういう例は、まだ/\他にもあった。 無断で病院から出て行って、三日間、露人の家に泊ってきた男があった。それは脱営になって、脱営は戦時では銃殺に処せられ....
新疆所感」より 著者:日野強
商業的経済上の関係は、近時ますます、接近の度を増進しきたり、地方の住民は、次第に露人と親しみ、かえって清国に対して反抗せんとするの傾向あるより推論しきたれば、新....
犂氏の友情」より 著者:久生十蘭
四歳の高齢なので、生死を危まれている。犯人は、カラスキー・ゴイゴロフと称する白系露人で、仏国政府に労農政府が干渉せず、ボルシェビキ排撃を決行しないことに深い不満....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
たものは大抵一度は醜業婦論を聞かされた。二葉亭の説に由ると、日本の醜業婦の勢力は露人を風化して次第に日本雑貨の使用を促がし、例えば鰹節が極めて滋味あり衛養ある食....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
かたむけつつ行くのである。) 露国郊行(露国の郊野を行く) 麦田欧北野、木壁露人家、五月春猶浅、寒林未花。 (麦畑のひろがる欧北の野に、木の壁をもつ露人の家....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
。 先ほどの若い技手が、熱い熱い番茶を卓上の茶碗に注いでまわった。 「此方にも露人がいますか。」と私は振り返った。 「ええ、一、二家族居ついていますがね。」 ....