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露顕
「露顕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
露顕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
でも一年ばかり経ってから、主人に手討ちにされたということです」 「神隠しの秘密が
露顕したんですか」 「そればかりじゃありますまい」と、半七老人は苦笑いをした。「....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
おきわが押し籠められると同時に霊岸島の店をぬけ出した。しかし実家へ帰ってはすぐに
露顕するので、彼は綾瀬の方の知己《しるべ》の家に身をかくして、心にもない日蔭者に....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
おみよと不図云い交すようになったが、女は武家の持ち物になっているので、万一それが
露顕したらどんな祟りを受けるかも知れないという懸念から、二人は用心して、月に二、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
る。このよし原通いのことはお国も善昌も知らなかったが、おたがい同士の秘密はいつか
露顕したので、自然両方が角突き合いになったんですが、なにぶんにも善昌の方が、お国....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
取次ぐ、と(この次、来い。)は、ぎょっとした。さりとて曲がない。内証のお蔦の事、
露顕にでも及んだかと、まさかとは思うが気怯れがして、奥方にもちょいと挨拶をしたば....
「妖術」より 著者:泉鏡花
ないで、真中へ衝と寄って、一帆に肩を並べたのである。 なよやかな白い手を、半ば
露顕に、飜然と友染の袖を搦めて、紺蛇目傘をさしかけながら、 「貴下、濡れますわ。....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
際に、古い箱のなかから戯場の衣裳や松脂の粉を発見して、ここに初めてかれらの巧みが
露顕したのであった。 これは明の崇禎の末年のことである。 強盗 斉大は....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
には、あの二人は、なにか重い罪を犯したものに相違ない。それを隠まったということが
露顕すれば、我れわれ親子も重い罰をうけなければならない。こうなったら仕方がないか....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
へ。」 お珊が二人を導いた時、とかくして座を立った、美津が狩衣の袴の裾は、膝を
露顕な素足なるに、恐ろしい深山路の霜を踏んで、あやしき神の犠牲に行く……なぜか畳....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
ていることは、勿論遠藤にはわかりません。ですから遠藤はこれを見ると、さては計略が
露顕したかと思わず胸を躍らせました。が、妙子は相変らず目蓋一つ動かさず、嘲笑うよ....
「月の夜がたり」より 著者:岡本綺堂
いが、大体こんなことが書いてあったのだ。 当家の妾たまと申す者、家来と不義のこと
露顕いたし候|間、後の月見の夜、両人ともに成敗を加え候ところ、女の亡魂さまざまの....
「多神教」より 著者:泉鏡花
堂を敬う)ああ、神慮は貴い。非願非礼はうけ給わずとも、俗にも満願と申す、その夕に
露顕した。明かに邪悪を退け給うたのじゃ。――先刻も見れば、その森から出て参って、....
「子供役者の死」より 著者:岡本綺堂
たので、六三郎はますます不安心になって来たのです。ひょっとすると、自分との一件が
露顕したのではあるまいか。お初はこれから親分のところへ引き摺って行かれるのではあ....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
固く口止めした。 「勿論のことでござります。」 二人も誓うように答えた。これが
露顕すれば、姫ばかりでなく、それに係り合った自分達もどんな仕置きをうけるか判らな....
「活人形」より 著者:泉鏡花
今しがた畦道を走りし婦人こそ、籠を脱けたる小鳥ならめ、下枝一たび世に出なば悪事の
露顕は瞬く間と、おのが罪に責められて、得三の気味の悪さ。惨たらしゅう殺したる、蛇....