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霽る
「霽る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
霽るの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、ふたたびもいでましあらな。 あなたふと、わが大君、しまらくも長閑にいまして、見
霽るかしませ。 反歌 大君の御世とこしへによろづよも南の山と立ち重ねませ....
「平家蟹」より 著者:岡本綺堂
ろしい。今宵逗留せよと云われたを幸い、今一度あなたのお目にかかって、迷いの雲霧の
霽るるように、御意見申すが法師の務めじゃ。(思案して)まずその前に御陵に参拝いた....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
恥かしく思ふ。」 「ああ我が気力は衰へたる哉、学校を出でしより以来一日として心の
霽るる事なければ楽しとおもひたることもなし、今の我が身の上をひしひしと思ひつむる....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
雲岳が六千三百四十九尺也。 下って御花畑に逍遥せしに、微雨至る。去らむとすれば
霽る。もとの路を取りて、昨夜野宿せし跡を左に見下し、前に見し北鎮岳を左にし、終に....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
つづけている。 風も強くなった。 山村のことである。それに秋の空癖、朝までに
霽るかもしれない。 お通は、そんなことを思いつつ、まだ帯も解かず坐っていた。 ....